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【永谷園HD】M&Aで世界に挑む「味ひとすじ」の老舗

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得意のフリーズドライ食品市場は国内外で拡大中

 永谷園を代表するロングセラー商品の「お茶づけ海苔」や「おとなのふりかけ」といったお茶づけ・ふりかけ類をはじめ、即席みそ汁などのスープ類、「すし太郎」「麻婆春雨」などの調理食品類の3本柱からなる食料品事業で、売上の80%以上を占める。創業以来、国内市場向けの加工食品を中心に事業を拡大してきた。

 だが、2012年に永谷園の社長に就任した永谷泰次郎(現・永谷園HD社長)は、少子高齢化などによる国内市場の冷え込みを見越して、海外展開を含む「新規カテゴリーへのチャレンジ」を重要課題と位置づけた。

永谷泰次郎永谷園HD社長
永谷泰次郎永谷園HD社長(同社ホームページより)

 ブルームコが得意とするフリーズドライ食品は、日本国内でも成長している分野だ。2012年から2016年の4年間でフリーズドライ食品の市場は約1.8倍に拡大し、中でも永谷園が強いフリーズドライの味噌汁は約3倍に市場を広げている。フリーズドライ食品は再現できる味も進化・多様化し、日々の食事に取り入れても何ら遜色はなくなってきた。常温で長期保存でき、お湯を注ぐだけで食べられるので、忙しい人やひとり暮らしのシニア世代にも重宝されている。こうした技術革新が市場の成長を支えているのだ。

 M&Aによりブルームコが持つフリーズドライ加工技術と、海外での製造・販売網を手に入れた永谷園。同社を会社設立から支えてきたお茶づけも、日本の食材や食文化がフリーズドライで海を渡るようになれば、寿司や天ぷらなどと並ぶ新たな「代表的な和食」として世界で愛されるのも夢ではない。

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2016/12/07

先日、永谷園ホールディングスがフリーズドライ食品会社を傘下に持つ英・ブルームコを約150億円で買収すると報じられた。官民ファンドの産業革新機構と共同とはいえ、永谷園にとってはシュークリーム専門店「ビアードパパ」で知られる麦の穂ホールディングス買収以来の大型買収だ。永谷園が描いた海外展開の青写真とは?