【木曽路】コロナ後を見据えM&Aで出店を加速

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写真はイメージです

木曽路が適示開示したM&Aは建部食肉産業のほかにもう一件ある。2021年1月に子会社化した大将軍(千葉市)がそれで、同社の2020年6月期の売上高は47億4200万円に達しており、木曽路の売上高に占める割合は10%を上回る。

大将軍は1974年の創業で「大将軍」「くいどん」の焼肉店を、千葉県を中心に東京都、神奈川県などの首都圏で店舗展開している。木曽路、大将軍両社の強みを生かすことで、商品やサービスの価値を高めることができると判断し、子会社化に踏み切った。

すでに「大将軍」「くいどん」の東海地区への出店を計画を打ち出しており、名古屋市内に2工場を持つ建部食肉産業との相乗効果も見込まれる。

M&Aの活用にカジ

木曽路は1950年に名古屋市内で「喫茶まつば」を開業したのが始まりで、しゃぶしゃぶの「木曽路」を開業したのは「喫茶まつば」の開業から16年後の1966年。1971年にはファミリーレストラン「地中海」を開業(1999年に撤退)を、1976年には居酒屋の「居来瀬」(現「素材屋」)を開業した。

1996年に焼肉の「じゃんじゃん亭」を開業したのに続き、2000年に鶏料理の「とりかく」を、2007年に和食しゃぶしゃぶの「鈴のれん」を、2012年にワイン食堂の「ウノ」を、2018年にからあげ専門店の「からしげ」を、2019年に酒場の「大穴」を次々に開業。新業態の開拓に力を注いできた。

この間、M&Aには縁がなかったが、2021年に大将軍、2022年に建部食肉産業と2年連続でM&Aを実施しており、「時間を買う」と言われるM&Aの活用にカジを切ったことがうかがえる。

同社は、中期的経営方針の一つに「新規出店と新事業の開発を推進し、事業基盤を拡充する」ことを掲げており、今後M&A戦略を加速させる可能性は低くはなさそうだ。

木曽路の沿革
1950 名古屋市内で「喫茶まつば」を開業
1966 民芸風しゃぶしゃぶ「木曽路」を開業
1971 ファミリーレストラン「地中海」を開業
1976 居酒屋の「居来瀬」(現「素材屋」)を開業
1987 名古屋証券取引所2部に上場
1994 名古屋工場を建設
1996 焼肉「じゃんじゃん亭」を開業
1999 ファミリーレストラン「地中海」を撤退
2000 鶏料理「とりかく」を開業
2000 東京証券取引所2部に上場
2001 東京証券取引所、名古屋証券取引所1部に上場
2007 和食しゃぶしゃぶ「鈴のれん」を開業
2012 ワイン食堂「ウノ」を開業
2018 からあげ専門店「からしげ」を開業
2019 酒場「大穴」を開業
2021 大将軍を子会社化
2022 建部食肉産業を子会社化(10月の予定)

M&A Online編集部

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