アグリテクノロジー企業を標榜

ここでOATアグリオの事業内容をみていきたい。

OATアグリオは「アグリテクノロジー(食糧増産技術)企業」を標榜し、防除技術(農薬)、施肥潅水技術(主に肥料)、バイオスティミュラントの3分野で事業を展開している。売上構成は農薬が73%、肥料・バイオスティミュラントが27%(2017年12月期実績)。

こうした中、第2、第3の柱である肥料、バイオスティミュラント事業の強化によるバランスのとれた売上構成の実現だ。今後、クリザールは施肥潅水技術、LIDA・CAPAはバイオスティミュラントの製品群の一翼を担うことになり、M&Aの狙いは明確といえよう。

経営の大黒柱である農薬は殺虫剤「オンコル」「オリオン」、殺菌剤「オーシャイン」「ガッテン」、殺ダニ剤「ダニサラバ」などを国内外に販売している。全社の海外売上比率は40%強だが、牽引役は農薬だ。例えば、主力製品「オンコル」の販売は海外での農薬登録国の拡大に伴い、2013~17年の間、4倍に増えたという。

研究開発拠点は徳島県鳴門市にある。原体と呼ばれる有効成分を自社開発するため、化合物の合成やスクリーニングを行っている。鳴門市には開発した原体を生産する工場、生産された農薬・肥料製品の有効性を実施調査するための栽培研究センターを併設する。また、2013年にはインドに現地農薬会社IILと合弁研究所を設立し、国内と同様の体制を整えている。

同社HPから…主力の農薬製品

施肥潅水技術は、肥料と施設園芸農家向け養液土耕栽培システムが主力製品。「OATハウス肥料」は水耕栽培分野でトップシェアを維持し、近年は大規模植物工場から家庭用キットまで用途が広がっている。養液土耕栽培は水と肥料を自動で施用するもので、全国2800軒の農家に導入。こうした実績を背景に、AI(人工知能)を活用し、農薬散布や追肥、潅水を行う最新の栽培システムの開発・提案に力を入れている。

3つ目の柱であるバイオスティミュラントは暑さ・寒さといった環境や病害虫に対し作物の植物が本来持つ免疫力を高めるための物質や技術の総称。100%子会社の旭化学工業(奈良県斑鳩町)の「アトニック」(植物成長調整剤)が東南アジアや欧米を中心に販売を伸ばしている。

グループの販売拠点はパキスタン、インドネシア、中国、チェコに置く。

〇業績の推移(単位は億円)


16/12期17/12期18/12期予想
売上高129141153
営業利益161919
経常利益161919
当期利益9.41313