ご注意ください
この記事は公開から1年以上経っています。掲載されている情報は、公開当時のものです。

【京成電鉄】グループ力強化へ関東鉄道を子会社化、ホテル事業の再構築も

alt
京成電鉄が誇る特急「スカイライナー」

長期経営計画、総仕上げに

京成電鉄は4月、経営3カ年計画「E4プラン」を始動した。2010年度に策定した長期経営計画「EVOLUTION PLAN」(Eプラン、2021年度までの12カ年)の最終ステップとなる。Eプランではコアである運輸事業の競争力・収益力の強化とともに、千葉県北西部(京成線・新京成線、北総線沿線)と東京都東部に密着した「総合生活企業グループ」としてのプレゼンス(存在感)向上を掲げる。

その第3ステップの「E3プラン」(2016~18年度)はインバウンド(訪日外国人観光客)を中心に成田空港旅客の増加したことなどで運輸事業が好調に推移したほか、戦略投資枠を活用し収益賃貸物件の取得やM&Aを推進した結果、各数値目標を達成。19年3月期の売上高は過去最高の2616億円(前年度比2.6%増)となった。このうち運輸事業は1540億円(同3.4%増)で、鉄道824億円、バス466億円、タクシー248億円という構成だ。

500億円の戦略投資枠を設定

長期経営計画の総仕上げとなる「E4プラン」では500億円の戦略投資枠を設定した。通常の設備投資(1000億円)とは別に、M&Aを含めて中長期的な収益拡大やサービス・安全性の向上につながる投資に振り向けるもので、前回のE3プランの400億円からさらに100億円上積みした。35億円以上を投じる関東鉄道の買収が第一弾となる。

E3プランでは400億円の戦略投資枠に対して391億円を消化した。使途をみると、収益賃貸物件281億円、M&A・新会社設立30億円、サービス・安全性向上80億円。

なかでも最大案件だったのは三菱ふそうトラック・バス(川崎市)が千葉、茨城、埼玉県で支店や整備拠点として賃借する18物件の取得。長期的に安定した収益貢献が見込める優良物件と判断し、昨年6月、所有者から約184億円で買い取った。

今年3月には千葉、茨城県内のタクシー事業の本社機能を担う中間持ち株会社「京成タクシーホールディングス」(千葉県船橋市)を設立した。これに伴い、同一エリア内で重複する会社を統合し、16社を12社に再編した。

サービス・安全性向上では上野駅リニューアルやホームドア設置、券売機多言語化などに取り組んだ。

◎中期経営計画「E4プラン」の数値目標

19/3期実績 22/3期目標
売上高 2616億円 2900億円
<内訳>
運輸 1540億円 1670億円
流通 686億円 695億円
不動産 224億円 250億円
レジャー・サービス 92億円 105億円
建設 243億円 345億円
その他 96億円 90億円
営業利益 316億円 330億円超
有利子負債 3200億円 上限3200億円
EBITDA倍率 5.6倍 上限5.1倍
戦略投資枠 400億円 500億円

※売上高の内訳は連結修正前のため、合計が一致しない。

ホテル事業の再構築へ「京成リッチモンド」を都内に開業

東京・門前仲町に3月オープン

今後、本格展開を狙っているのがホテル事業だ。今年3月に宿泊主体のビジネスホテルの第1号として「京成リッチモンドホテル東京門前仲町」(東京都江東区、123室)を開業した。リッチモンドホテルを展開するロイヤルホールディングス(福岡市)と組んだ。2021年度中に、錦糸町駅近くに第2号店をオープンする予定だ。

京成グループが展開するホテルは現在、水戸京成ホテル(水戸市)、京成千葉ホテルミラマーレ(千葉市)、筑波山京成ホテル(茨城県つくば市)の3カ所にとどまる。2012年には犬吠埼京成ホテル(千葉県銚子市)の経営から手を引いた。

新たな事業パートナーとの連携で、ホテル事業を再構築する。新規出店を加速し、増加するインバウンド需要を取り込むことで、不動産とレジャー・サービスにまたがる事業領域で将来の収益源に育てる考えだ。

NEXT STORY

NHK受信料集金代行のエヌリンクスが上場来安値を更新

NHK受信料集金代行のエヌリンクスが上場来安値を更新

2019/08/19

参院選でNHKの受信料廃止・スクランブル放送化を主張する「NHKから国民を守る党」が議席を獲得。同党代表の立花孝志議員は、NHK受信料集金代行業のエヌリンクスを批判する動画をYouTubeに投稿し、注目を集めています。