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【京成電鉄】グループ力強化へ関東鉄道を子会社化、ホテル事業の再構築も

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京成電鉄が誇る特急「スカイライナー」

成田空港と羽田空港の“橋渡し”

京成電鉄は1909(明治42)年、成田山新勝寺への参詣客の輸送を目的に発足した。社名の通り、東京と成田を結ぶ鉄道として体制を大正、昭和にかけて整えた。1960年に日本最初の地下鉄(都営線)との相互乗り入れを実現。78年に成田空港(現東成田)へ路線を延伸し、91年に成田空港ターミナル直下への乗り入れを開始した。

特急スカイライナーは在来線最速の時速160キロメートルで走行し、日暮里~成田空港間を最速36分で結ぶ。都営浅草線、京浜急行電鉄との乗り入れを通じて羽田空港に乗り入れる。

バス事業は千葉県を中心に広範な路線バスを展開し、高速バスでは成田空港、東京ディズニーランド、東京駅、羽田空港を主要拠点に首都圏近郊にネットワークを張り巡らせている。タクシー事業では東京大手4社の一角、帝都自動車交通(東京都江東区)を傘下に持つ。

鉄道、バスの運輸事業を基盤に、沿線の不動産開発を進め、流通業(百貨店、スーパー、コンビニ)やレジャー・サービス業など「総合生活企業グループ」として多面的な事業を展開する。

ポスト「Eプラン」をどう描く?

4期にわたる長期経営計画「Eプラン」は4月から仕上げの3カ年を迎えた。最終年度の2022年3月期の売上高は2900億円を目標とする。Eプラン策定当初に掲げた2800億円の目標を上振れして達成する見込みとなっている。

現下の事業環境はインバウンドの増加、成田空港の機能強化や今秋のラグビーワールドカップ(W杯)の日本開催、2020年の東京五輪・パラリンピックなどで追い風が吹いている。一方で、将来的には沿線人口の減少や少子高齢化の進展などで国内市場の縮小が予想される。

今後3年間は「Eプラン」後に向けた助走期間でもある。公共交通機関としての社会的使命を果たしつつ、持続的成長路線の保持・育成に向けて、いかなる中長期ビジョンを描くことになるのか。

沿革
1909 京成電気鉄道を設立
1911 押上~江戸川間、曲金(現京成高砂)~柴又間開通
1932 乗合自動車(バス)事業を開始
1933 日暮里~上野公園(現京成上野)間開通
1938 帝都タクシー(現帝都自動車交通)を設立
1945 京成電鉄に社名を変更
1949 東京証券取引所に上場
1960 三井不動産などどオリエンタルランドを設立
1968 京成・都営地下鉄・京浜急行の3者相互乗り入れ開始
1972 北総開発鉄道(現北総鉄道)を設立
京成百貨店(上野)を開店(1984年閉店)
1973 特急「スカイライナー」を京成上野~京成成田間で運転開始
1983 東京ディズニーランド開園
1991 成田空港ターミナルに直接乗り入れによる営業開始
1998 千葉急行電鉄解散に伴い、千葉急行線(現千原線)の営業を取得
2003 京成バスにバス事業を譲渡
2009 持ち分法適用関連会社の帝都自動車交通を子会社化(2011年に完全子会社化)
2013 都内から千葉県市川市に本社移転
2018 中台不動産(その後、京成不動産が吸収合併)を買収
2019 (3月)京成タクシーホールディングスを設立し、千葉、茨城県内のタクシー事業を再編
(3月)京成リッチモンドホテル東京門前仲町を開業
(4月)式田建設工業(千葉市)を子会社化、7月に京成建設と合併
(7月)関東鉄道をTOBで子会社する計画を発表

文:M&A Online編集部

M&A Online編集部

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