一方、日本はどうか?M&Aの件数は好調だ。2022年上期(1~6月)のM&A件数(適時開示ベース)は前年同期比12件増の458件で、リーマンショック後の年間最多を記録した前年を上回るペース。累計で5月までは前年を下回っていたが、上期を締めくくる6月の件数が大幅に増加したことからプラスに転じた。
これは日本の政策金利引き上げが進んでおらず、利上げ進行中の米国に比べるとM&Aに投じる資金に余裕があるためと見られる...
2022年上期(1~6月)の小売業界を対象としたM&A件数(適時開示ベース)は34件と前年同期を9件上回った。アパレル関連が7件と最も多く、調剤薬局・ドラッグストア、リユース(中古)品の各3件が続いた。
リフィニティブによると、日本企業が関与したM&Aは今年に入ってから速報値ベースで8.1兆円に達し、前年同期比で21.9%減少した。アウトバウンド型が46.1%減となった一方、インバウンド型は34.3%増と日本企業が買われる実態が明らかになった。
2022年2月のM&A件数(適時開示ベース)は前年同月比17件減の80件だった。過去10年で最多だった前年同月の97件に比べるとマイナス幅は大きいものの、80件を超えるのは4年連続で、高水準を堅持している。1~2月の累計は144件と前年同期を7件下回る。