大学発ベンチャーの「起源」(60)  HIEN Aero Technologies

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ハイブリッドで航続距離を伸ばす

同社では輸送のニーズから、航続距離で片道100km以上の有人ドローン開発を目標としている。当然、電動では難しいので、自動車で日本の「お家芸」となっているハイブリッドシステムの導入を目指す。欧州メーカー製の灯油を燃料とするガスタービンで発電し、その電力でプロペラを駆動して飛行する。簡単に言えば、電池の代わりに発電機を搭載したドローンだ。

飛行に必要な電力は離着陸時はもちろん水平飛行時も風の強さや向きによって変わるため、リアルタイムで解析してガスタービンの発電量をコントロールするソフトウエア技術がカギとなる。

年内にハイブリッドシステムで飛行する最大積載量25kgの「HIEN Dr-One」を開発。同機の最大速度は時速150kmで、航続距離は150kmを超えるという。2023年4月には貨物輸送や上空からのインフラ点検、危険区域監視などの業務用に発売する。

同社初の2人乗り有人ドローン「HIEN 2」は、2025年に開催される大阪万博でのデモ飛行を目指して開発に取り組む。2030年には6人乗りの「HIEN 6」を「空飛ぶタクシー」として発売する方針という。「HIEN 6」の最大積載量は500kgで、航続距離は300km以上を目指す。実用化すれば本格的な「空飛ぶクルマ」時代が到来しそうだ。

文:M&A Online編集部

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