大学発ベンチャーの「起源」(44) おおいたCELEENA

alt
全国的に問題になっている「竹害」の解決を目指す、おおいたCELEENA(写真はイメージ)

おおいたCELEENA(大分市)は、大分大学発の自然新素材ベンチャー。同社取締役でもある同大理工学部の衣本太郎准教授が発明した竹の素材化技術を応用した商品開発のため、2021年9月28日に設立されたばかりの会社だ。早くも10月には大分県竹田市と立地協定を結び、2022年2月に新工場を稼働する。

設立翌月に竹田市と立地協定を結ぶ

それほどまで迅速に事が進むのは、孟宗竹(モウソウチク)の異常繁茂による「竹害」が全国的に猛威をふるっているからだ。「竹林」といえば古来日本を象徴する風景だが、孟宗竹は中国・江南地方が原産の外来植物。1950年代までは竹材やタケノコを収穫するため盛んに栽培されたが、繁殖力が異様に強いため竹林の周囲に深さ1メートル程度の空堀を張り巡らせるなど厳重な管理がされていた。

しかし、安価な外国産タケノコの輸入や竹材の需要減もあって、栽培農家が減少。竹林の管理も杜撰(ずさん)になり、周囲の森林を侵食するようになった。里山ではアカマツやクヌギ、コナラなどの樹種が駆逐され、人工林でも繁茂してスギやヒノキの枯死などの深刻な林業被害をもたらしている。

雑木林が竹林に置き換わった場合、土壌保持力が弱いためにがけ崩れなどが起きやすいと指摘されており、防災上も問題がある。千葉県では2015年までの30年間で竹林面積が6.7倍に増大した地区もあるという。竹が増えすぎた原因は、伐採した竹の「使いみち」がないからだ。

NEXT STORY

熱海土石流事故で太陽光発電への「逆風」さらに強まる

熱海土石流事故で太陽光発電への「逆風」さらに強まる

2021/07/20

太陽光発電に逆風が吹き荒れている。7月に発生した熱海市の大規模土石流事故で「最寄りの太陽光発電所が原因ではないか」との風説が流れているからだ。このところ太陽光発電事業者の大型倒産も相次いでいる。太陽光発電に再び「陽がさす」日が来るだろうか?

アクセスランキング

【総合】よく読まれている記事ベスト5