大学発ベンチャーの「起源」(31) サイバーコア

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サイバーコア(盛岡市)は画像処理や画像認識、人工知能(AI)の研究開発成果を社会に実装する岩手大学発のベンチャー企業。2007年に創業した。阿部英志社長は教員や学生ではなく、国家公務員試験に合格して大学職員として配属されたという大学発ベンチャーのトップとしては珍しい経歴を持つ。

AIの世界コンペで2261件中2位に

工学部の画像処理・画像認識研究チームに配属となった阿部社長は、独学で画像処理や画像認識を学び、精密地形データ構築についての研究に従事した。大学では情報セキュリティ担当課長などを歴任。2011年に同大を退職し、翌年社長に就任する。

岩手大は阿部社長が配属される前年の1975年に、文部省(現文部科学省)からリモートセンシング研究で特別予算が下りており、早い段階から画像解析の研究が始まった。それだけに研究の成果や知見は豊富だ。

2018年には、米グーグルやソフトバンクチャイナなどがパートナーとなっているAIの国際カンファレンス「CVPR(Conference on Computer Vision and Pattern Recognition)」主催の国際コンペティションに参加。全2261件中2位に輝いた。

同社の中核技術はAIを利用した画像の鮮明化やブレ・ボケの修復といった画像処理の「LuxEve」と、知識データを20分の1に圧縮しても学習結果にほとんど差が出ない軽量処理可能な画像認識AIの「NeuroEye」の二つ。

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2021/04/10

Kyoto Roboticsは、作業ロボットの目となる「3次元ビジョンシステム」や頭脳となる「AI制御システム」の技術開発を手掛ける立命館大学発のベンチャー企業。同大情報理工学部の徐剛教授が、2000年に「三次元メディア」として設立した。