大学発ベンチャーの「起源」(28) MabGenesis

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MabGenesis(マブジェネシス、横浜市)は宮崎大学・藤田医科大学(愛知県豊明市)発の創薬ベンチャー。宮崎大の血液がんに関する研究と藤田医大の抗体に関する研究をベースに、科学技術振興機構(JST)の大学発新産業創出プログラム(START)助成を得て2019年6月に設立した。

抗体医薬品の開発を加速させる独自技術

得意とする分野は機能性と網羅性を備えた世界最高品質の抗体ライブラリー(MOURA library)と、高効率モノクローナル抗体単離技術(IMPACT)。両技術を活用することで、これまで取得が難しかった膜複合体などの低抗原性物質に対する機能性抗体や、既存抗体と異なる特性を示す抗体をスピーディーに取得する技術を確立した。

この抗体を利用すれば膜タンパク質のわずかな立体構造の違いを認識できるようになり、病気や症状に応じて治療薬になり得る抗体の選別が容易になる。抗体新薬の研究開発を加速するとして、製薬・医療業界から注目されている創薬技術だ。ヒト(人間)だけでなくイヌやネコ向けの動物医薬品での活用も視野に入れている。

MabGenesisがライブラリー化しているモノクローナル抗体とは1種類の細胞から作られた単一の抗体で、特定の細胞や分子のみを狙ってピンポイントで攻撃できるのが特徴。正常な細胞を傷つけず、副作用を抑えるため安全性の高い医薬品を開発できる。

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大学発ベンチャーの「起源」(27) Jij

大学発ベンチャーの「起源」(27) Jij

2021/02/27

Jij(東京都文京区)は、東京工業大学発の量子コンピューター開発ベンチャー。同大の西森秀稔教授と当時大学院生だった門脇正史氏が1998年に提案した「量子アニーリング」と呼ばれた計算手法が「起源」だ。IoT時代で活躍が期待されるベンチャーだ。