大学発ベンチャーの「起源」(36)  Ciamo

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Ciamo(熊本市)は、崇城大学発のバイオベンチャー。同大大学院工学研究科博士後期課程応用生命科学専攻に在学中の古賀 碧(あおい)社長が学生起業し、農地での土壌改良などに役立つ光合成細菌培養キット「くまレッド」の開発を手がける。

焼酎粕の有効利用を目指して起業

古賀社長が同大生物生命学部応用生命科学科3年生だった2016年3月に地場資源の商品化を目指して、球磨焼酎と熊本県産の果物を使ったリキュール「ごくりくま」をクラウドファンディングの「Makuake」を通じて全国に販売した。

この活動を通じて焼酎蔵から出る「焼酎粕」が産業廃棄物と位置づけられ、簡単に処分することができないことを知る。焼酎粕を何とか有効活用できないかと考えて、2018年4月に立ち上げたのがCiamoである。

同社は球磨焼酎粕を処理する球磨焼酎リサイクリーン工場から仕入れた材料で光合成細菌を培養し、農地の環境を改善する「くまレッド」を開発した。光合成細菌は、作物に有害な物質をエサに光合成する特性を持つ。

光合成細菌培養キット「くまレッド」(同社ホームページより)

水田の泥から卵が腐ったような臭いがすることがある。これは稲わらなどが土中で分解した時に、酸素が不足して還元状態になると発生する硫化水素が原因だ。硫化水素は稲の根を痛めたり、下葉を枯らしたり、いもち病(稲熱病)の発生を助長したりする。

光合成細菌には硫化水素やアンモニアを分解し、無害なものに変える効果があるという。水田の土壌改良のため「くまレッド」を使用した農家からは、「農薬と化学肥料を通常使用量の半分以下に抑えた特別栽培米で、1反当たりの収穫量が8.6俵から10.3俵に増えた」と喜ばれた。

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2021/06/19

Rabbit(東京都品川区)は学習院大学初の大学発ベンチャー。マイクロソフトOfficeのアプリ「Word」「Excel」「PowerPoint」教育講座の企画・運営を手がける。2013年に学習院大学経済学部経営学科1年生だった豊久凌仙社長が設立した。

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