【日本ペイントHD】大阪、東京2本社制でM&Aを加速

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写真はイメージです

コロナ禍で中期経営計画は未達に

2018年度にスタートした中期経営計画では「アジアでの圧倒的ポジションを確立し、グローバルに成長を加速する」ことを目標に掲げている。M&Aもさることながら「各事業領域・地域で勝ち切る」ことで、2017年12月期に6052億円だった売上高を2020年12月期に7500億円に引き上げる計画だ。 

ただ2020年5月15日に発表した2020年12月期の第1四半期決算で、この目標の達成が難しいことが明らかになった。トルコのベテックボイヤとオーストラリアのデュラックスグループの子会社化で増収にはなるものの、新型コロナウイルスの影響で目標には届かないという。 

2020年12月期の第1四半期は、日本では新型コロナウイルスの影響で汎用塗料が振るわず、中国やマレーシア、シンガポールなどのアジア諸国でも汎用塗料市況が悪化した。さらに米国では自動車生産が滞り、売り上げが減少。この結果、2020年12月期の売上高は7200億円にとどまる見通しだ。 

2020年2月13日に行った2019年12月期の決算発表では、2020年12月期の業績予想を新型コロナウイルスの影響で算出ができないため未定としていたが、2020年12月期第1四半期でめどをつけた格好だ。 

日本ペイントHDの田中正明会長兼社長はホームページで「来年から始まる新中期経営計画の策定に向けて、検討を進める」としており、未達が確実となった現中期経営計画や新型コロナウイルスの影響などを踏まえ、どのような計画を作り上げるのか注目される。 

コロナ禍のさなかにスタートした東京本社がカギを握るのは間違いなさそうだ。

【日本ペイントHDの業績推移】

  2016年12月期 2017年12月期 2018年12月期 2019年12月期 2020年12月期
売上高 4701.61 6052.52 6276.7 6920.09 7200
営業利益 724.89 749.57 865.42 780.6 630
税引前利益 771.43 768.2 890.75 795.18 600
当期利益 347.88 371.23 453.51 367.17 250

単位:億円、2020年12月期は見込み、2016年12月期、2017年12月期は日本基準、2018年12月期以降は国際会計基準

文:M&A Online編集部

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