モリトは1908(明治41)年に森藤寿吉が大阪市西区靭町の山野カバン店の店頭を借りて、ハトメやホックの仲買商を開業したのに始まる。
広島から大阪に出ていた森藤寿吉は、鞄、靴を扱っていた皮革製品の卸商「早野弥曽市商店」に奉公していた。ある日店主と喧嘩となり、店を飛び出してしまった。その夜、寿吉は橋の下で野宿しながら、これからどうするか一晩中考えた。
そこで目をつけたのが奉公先で扱っていた靴についていた真鍮の輪「ハトメ」だった。当時どこの店も、ハトメのような小さな部品だけを扱うことはなかった...
住友林業は2009年以降、豪州で2社、米国で4社の住宅メーカーを矢継ぎ早に傘下に収めた。海外での年間住宅販売は9000棟に迫り、数量では国内販売を上回る。その海外住宅事業は今や全売上高の四分の一を占めるまでに大躍進した。快進撃はどこまで続くのか。
カネカが航空・宇宙分野の市場開拓に力を入れ始めた。この9カ月間で米国企業2社を相次いで傘下に収め、2025年にはこの分野で年間200億円の売り上げを目指す。はたしてジェットやロケットが知名度急上昇をもたらしてくれるだろうか?
NECが今世紀4回目となるリストラを断行する。今回のリストラでは、ものづくり関連事業を大胆にカットする一方で、情報システムやサービスといったソフトウエア関連事業に力を入れる。その要となるのが2018年1月の大型M&Aで強化したセキュリティー事業だ。
明治ホールディングス(HD)は菓子、乳業を中心とする食品業界のリーディングカンパニー。売上高は1兆2000億円を超える。食品のイメージが圧倒的な同社だが、近年、医薬品での存在感が着実に増しつつある。その推進役はほかでもないM&Aだ。