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【みずほフィナンシャルグループ】メガバンクが描くマイナス金利時代の経営戦略

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総括

 低金利政策の長期化により国内における融資業務のみでは収益を確保できない現状に加えて、フィンテックの台頭による異業種競合と金融機関の課題は多い。10年後には金融機関のビジネスモデルは大変容を遂げている可能性は否めない。現在のような金融機関単体の事業ではなく、インターネット関連企業などとの資本提携も含めた連携により「非金利ビジネス」が主業務となっていることが想定される。将来的に金融機関は現在のような店舗網と人員が不要となり大量のリストラ要員が発生することは必至である。こういった状況下において、今までのようなプロトタイプ人材ではなく、あらゆる分野に対応が可能なダイバーシティを念頭に置いた人材育成の準備が必要である。

 しかしグローバル、フィンテックと新たに拡がる市場に対応できる人材育成は容易ではない。有能な人材の確保については、今後M&Aの活用による囲い込みが進むと想定される。グローバル戦略については既に海外銀行に対する投資も進めているところではあるが、安易にボリュームの拡大に走るとバブルの二の舞になる。実際16年3月期の三井住友フィナンシャルグループの最終利益減少要因は海外投資の減損であり、グローバル展開については慎重に行う必要がある。あくまで堅実に拡大路線を図ることが今後の安定的な業績につながる。

 同社が掲げる海外、非金利戦略を遂行していくためには、金融機関というカテゴリーからコングロマリットへの転換を図る必要性がある。同社をはじめとする金融機関が金融業という業種に縛られず、M&Aなどの資本政策を積極的に活用していくためには、今後抜本的な法改正を含めた国家施策も求められるところである。

この記事は、企業の有価証券報告書などの開示資料、また新聞報道を基に、専門家の見解によってまとめたものです。

まとめ:M&A Online編集部

M&A Online編集部

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