大陽日酸、際立つ積極姿勢

1000億円を優に超える大型M&Aが飛び交う中、したたかに事を進めたのが産業ガス国内トップの大陽日酸。産業ガス世界2位の独リンデが米国に持つHyCO事業(水素・一酸化炭素の供給事業)の一部と関連資産を約468億円で買収すると発表した。リンデは同3位の米プラクスエアと合併を決めているが、米当局が承認の条件としてリンデに米国内の事業の一部を第三者に売却するよう要請していた。

大陽日酸は昨年7月に発表した米プラクスエアの欧州事業買収(6400億円)の手続きを11月に完了したばかりで、グローバル展開にアクセル全開の構えだ。

学習塾・語学学校…教育関連で動き

業種面で動きが目についたのは学習塾など教育関連。

個別指導塾「明光義塾」を展開する明光ネットワークジャパンはフランチャイジーのケイ・エム・ジーコーポレーション(京都市)を子会社化。ケイ・エム・ジーは京都、滋賀、奈良で「明光義塾」43教室を運営する。また、個別指導塾「森塾」を展開するスプリックスはやはりフランチャイジーの茨城県内で3教室を手がけるエデュカ(つくば市)を4月に子会社化すると発表した。

「城南予備校」で知られる城南進学研究社は、主婦の友社傘下で乳幼児・児童教室を運営する主婦の友リトルランド(東京都千代田区)を子会社化することを決めた。両社はいずれも脳科学者の久保田競・カヨ子両先生考案の久保田式育児法を実践する育脳教室を展開し、かねて事業統合を模索していた。

京進は、都内で日本語学校を運営するダイナミック・ビジネス・カレッジ(東京都荒川区)を子会社化する。全株式を10億5400万円で取得する。京進は留学希望者を対象に国内9校、海外1校の日本語学校を運営する大手。また、IBJは韓国語教室を運営するK Village Tokyo(東京都新宿区)の第三者割当増資を約5億5200万円で引き受け、子会社化(持ち株比率55.1%)することを決めた。

日新製糖は中村屋の子会社でスポーツクラブ事業を手がけるエヌエーシーシステム(NACS、東京都渋谷区)を傘下に収める。NACSは都内で総合フィットネスクラブ2店舗のほか、ジム特化型24時間運営コンパクトジム「A―1 EXPRESS」9店舗を展開する。日新製糖は多角化の一環として1972年にフィットネスクラブに参入し、「ドゥ・スポーツプラザ」や女性専用ホットヨガ「ブレダ」を運営する。

12月:買収金額の上位案件
1 日立製作所、スイス重電大手のABBから送配電事業を取得(7140億円)
2 大正製薬ホールディングス、一般医薬品の仏UPSAを子会社化(1823億円)
3 NEC、デンマークのIT企業大手KMDホールディングを子会社化(1360億円)
4 香港投資ファンドのベアリング・プライベート・エクイティ・アジアがパイオニアを買収(1020億円)
5 大陽日酸、独リンデの米国事業の一部を取得(468億円)
6 アステラス製薬、がん免疫関連バイオ企業の米Potenzaを子会社化(186億円)
7 メディカルシステムネットワーク、永冨調剤薬局を子会社化(34.9億円)
8 フリークアウト・ホールディングス、インターネットメディア関連の米Playwireを子会社化(33.6億円)
9 アートスパークホールディングス、IT関連企業のオーストリアSESAを子会社化(21.5億円)
10 アイ・エス・ビー、システム開発のテイクスなど2社を子会社化(21.2億円)
11 シーアールイー、不動産転貸事業のロジコムを子会社化(20.8億円)
12 京進、日本語学校のダイナミック・ビジネス・カレッジを子会社化(10.5億円)
13 ソラスト、有料老人ホームのオールライフメイトを子会社化(10.2億円)