M&A取引で買収価格に合意して最終契約を締結すれば、あとはクロージング(取引実行)を待つだけとなる。しかし、契約書にサイン後、経営に重大な影響を与える事象が起き、契約時点での対象会社の「価値」をクロージングの時点まで維持できない可能性もある。不祥事や大口取引先の倒産は企業価値を毀損し、東日本大震災級の天災がいつ訪れるとも限らない。
そうした中で、近年、役割が増しているのがMAC(material adverse change=重大な悪影響)条項。契約時からクロージングまでに発生する様々なリスクを売手・買手で配分する取り決めを指す...
M&Aや国際取引に関して国税当局から巨額の申告漏れを指摘(否認事案)されるケースが増えている。企業はどのうに対処すればよいのか。森・濱田松本法律事務所の小山浩弁護士に対策を聞いた。