「アルバイト先のサークルKがファミマ(ファミリーマート)に変わって、焼き鳥がすごく美味しくなった!」

友人のこの何気ない言葉を耳にして、思い浮かんだのは「あれ?ファミマって焼き鳥なかったよな?サークルKには人気商品としてあったけど……」という疑問でした。 

サークルKがファミマに変わったら、当然のようにサークルKで売られていた焼き鳥も無くなってしまうものだと考えていました。しかし、焼き鳥は無くなることなくファミチキなどの隣で売られていたのです。 

 なぜファミマで焼き鳥を扱うのか?

ファミマとサークルKの経営統合によってユニー・ファミリーマートホールディングス<8028>が発足し、サークルKの店舗がファミマに変わっていきました。当然商品はファミマのものに統一されていくと思い込んでいました。わざわざサークルKの商品を残すことは、ファミマの既存の商品ブランドのイメージを崩してしまうことになると考えていたからです。 

しかし、焼き鳥はサークルKの頃と変わらず売られています。しかも、友人の話によるとサークルKの頃より美味しくなっているのです。なぜなのか。サークルKの焼き鳥を残して販売するのには、何か意味があるのではないか。そう考えた時、以前大学の講義で教わったM&Aによるシナジー効果という言葉を思い出しました。

大学の講義内容は、「大型M&Aの適正価格を見抜け」というものでした。その講義では、近年日本企業におけるM&Aは加速しているものの「高値づかみ」してしまった結果、失敗で終わることも多いと学びました。 

また、買収額の判断基準の一つとして買収プレミアムの算定の妥当性が問われること、そして、その買収プレミアムの算定に当たっては「シナジー効果が具体的に考えられているのか」などが、ポイントの一つなのだと教わりました。

この講義でなんとなくシナジー効果について分かったつもりでいましたが、いざシナジー効果とは具体的に何なのかと考えてみると、全く思いつきませんでした。しかし、ファミマでサークルKの焼き鳥が引き続きファミチキなどと一緒に売られていることから、講義では実感できなかったシナジー効果が何なのかという事がピン!ときたのです。