クラレの創業時からの理念は「独創」である。その創業の精神を承継しながらも、「不易流行」を活かした経営により、M&Aを積極活用し、企業の強みを最大化することに成功した事例と言える。
M&Aを成功させるためには、コア事業とのシナジーについて明確なビジョンを持つことが重要である。買収後の人的資源については「ハンズオフ」にてモチベーションを維持し、追加投資についても積極的に行うことでM&Aの効果の最大化に成功した好事例と言えるであろう...
楽天は事業の多角化やグローバル展開において積極的にM&Aを活用している企業のひとつだ。「M&Aによる拡大戦略」を継続することが、「世界一のインターネット・サービス企業になる」ためには不可欠であると言えよう。
日立物流が日立製作所の物流子会社というのは過去の話。大手企業の物流子会社を次々と買収するなどM&Aを活用してグローバルな総合物流会社へと進化している。佐川急便との資本業務提携も進め、将来の経営統合も視野に入れる。
ファミリーマートとユニーグループ・ホールディングスが合併し、2016年9月に発足したユニー・ファミリーマートホールディングス。コンビニ店舗数でローソンを上回る業界2位に浮上した。しかしブランド統合に不安の声も聞かれるなど課題も多い。
ソフトバンクグループが再び大型M&Aに挑戦している。2016年7月、英半導体回路設計大手のARM(アーム)ホールディングスを3.3兆円で買収すると発表した。巨額買収をわずか2週間でまとめあげた孫正義社長の手腕が光るが、買収価格は割高との見方も残る。