■連結納税をしたら得する会社とは?

以上のように、「当期利益」(①)からスタートして、通常の税務申告で生じる調整(②)や特に連結納税で必要となる調整(③、④)を行ったあとの所得を合計することにより「連結所得」(⑤)が算出されます。

したがって、グループ内に「プラスの所得」と「マイナスの所得」が生じていれば、それらが合計される際に相殺され、「連結所得」は小さくなります。つまり、その分、法人税の額が少なくて済むことになります。

また、グループ内で繰越欠損金のある会社があれば、「連結所得」から差し引くことにより、法人税の額が少なくなる可能性があります。ただし、繰越欠損金は他の会社から生じた所得からは差し引けない場合や連結納税を開始した時点で切り捨てになってしまう場合もあります。

こうした有利不利を判定する際の注意点については、また次回以降の記事で詳しく紹介したいと思います。今回は計算技術的な話が多くなりましたが、企業規模にかかわらず適用でき、大きな節税につながる可能性のある連結納税の概要把握にお役立ていただければ幸いです。

文:北川ワタル(公認会計士・税理士)