【接待・会食】美味い店は経営者に聞け! ~ストライク・荒井邦彦社長の場合~
接待や会食の店選びに関する悩みを解決! ビジネスの第一線で活躍する経営者がリアルに活用しているおすすめ店を紹介。今回はM&A仲介業の株式会社ストライク荒井邦彦社長の行きつけを教えてもらった。
マクドナルド、モスバーガー、ロッテリアなど強豪ぞろいのハンバーガー業界だが、近年は、ニューヨーク発の高級(プレミアム)ハンバーガー店であるシェイクシャックが日本に上陸するなど、新たな動きも見られる。M&Aという視点でもハンバーガー業界の近年の動きは活発だ。
2017年7月、ホテルやゴルフ場などを経営するレンブラントホールディングスが、象さんのロゴでお馴染みのドムドムバーガーを買収した。ドムドムバーガーは日本初のハンバーガーチェーンであり、ダイエーグループの各店舗で展開されていた経緯から、特に阪神地域を中心に知名度と根強い人気を持っている。
買収の方式としては、レンブラントHDが子会社のレンブラント・インベストメントを通じてドムドムフードサービスを新設し、これまでドムドムバーガーの運営を行ってきたオレンジフードコート(ダイエー100%子会社)から、ドムドムバーガーを含む計28店舗および関連する権利や資産負債の事業譲渡を受ける形となった。ドムドムフードサービスは新生企業投資(新生銀行グループ)からの優先株式出資も受けている。
レンブラントは2021年3月期までに19店舗を新規出店する計画を発表している。ドムドムバーガーという商標やロゴマーク(どむぞうくん)は温存しつつ、ショップのイメージやアイデンティティをリニューアルする方針だ。2017年4月に「株式会社レンブラントホテルホールディングス」から「ホテル」の語を取り去った「株式会社レンブラントホールディングス」に社名変更したのも、事業多角化への意思表明といえるのかもしれない。
ウェンディーズは1980年に日本に上陸した米系大手ハンバーガーチェーンである。日本進出はダイエー傘下で行われたものであり、奇しくもドムドムバーガーの運営会社がフランチャイズ契約の当事者となった。ウェンディーズは高級路線で他のファーストフードとは差別化を図り、一時は日本で100店舗にまで事業拡大。その間、ドムドムバーガーの運営は上述のオレンジフードコートに移管された。
ところが、2002年、ダイエーの経営危機に際して、ウェンディーズなどの外食事業がゼンショー<7550>に売却された後、フランチャイズ契約は更新されることなく、2009年に日本撤退となる。
その後、日本においてドミノピザを展開してきたアーネスト・M・比嘉氏の手により、2011年の再上陸を果たしたものの、直営は曙橋1店舗という状態が続いていた。しかし、2015年、のちにM&Aの契機ともなる新たな協業形態が生まれる。ウェンディーズとファーストキッチンという同業同士でのコラボ店舗を六本木、上野と2店舗出店することになったのである。この異例のコラボ店舗は好評を博し、ファーストキッチンの既存顧客を維持しつつ、新規顧客を取り込むことに成功した。
これをきっかけとして、2016年、ウェンディーズがファーストキッチンの全株式を取得するという買収が成立する。と言ってしまうのは簡単だが、直営1店舗のウェンディーズが売上高90億円規模のファーストキッチンを買収するためには、投資ファンドのロングリーチグループによる資金の後ろ盾が不可欠であったことはもちろん、ファーストキッチンの親会社であるサントリーHDの「選択と集中」戦略とうまく噛み合ったからこその結果といえるだろう。
なお、サントリーは2016年に完全子会社であったサブウェイの株式65%も売却。また、それより以前の2014年にはビーム社を買収するとともに、ティップネスの全株式71.43%を売却するなど積極的な動きを見せていた。
現在、ウェンディーズとファーストキッチンの社長は日本マクドナルド出身の紫関修氏が兼務し、アーネスト・M・比嘉氏は代表権のある会長となっている。また、ロングリーチグループは日本マクドナルドの株式を藤田一族より取得したことでも知られている。ウェンディーズの辿ってきた道筋から、ファーストフード業界の複雑な関係性が垣間見えるのではないだろうか。
接待や会食の店選びに関する悩みを解決! ビジネスの第一線で活躍する経営者がリアルに活用しているおすすめ店を紹介。今回はM&A仲介業の株式会社ストライク荒井邦彦社長の行きつけを教えてもらった。