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街中にみるM&A カルピスとアサヒの甘い関係

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カルピスとアサヒの甘い関係

白い原液を水で薄めると、ほんのり甘い爽やかな飲み物の出来上がりーー。「初恋の味」のキャッチフレーズでも知られるカルピスは老若男女に親しまれている国民的飲料です。乳酸菌が含まれ、健康にもよいとされています。

現在では原液だけでなく、カルピスウォーターやカルピスソーダ、アイスキャンデーのカルピスアイスバーなど関連商品も増えています。

ところで街中の自動販売機で、写真のようにカルピスと三ツ矢サイダーが一緒に売られているのをよく見かけませんか。
その理由を知るヒントが企業としてのカルピス株式会社の歴史にあります。

カルピスは1917年に設立され(当時の社名はラクトー)、日本初の乳酸菌飲料「カルピス」を発売。1949年に東京証券取引所の株式を上場しました。1990年に味の素がカルピスの筆頭株主となり、2007年に全株式を取得し、経営統合しました。味の素は調味料や食品事業が主力。カルピスを傘下に収めることで、同社の持つ乳酸菌や微生物活用技術を取り込み、健康や機能性食品を強化する狙いがありました。

カルピスが味の素に「嫁入り」する一方で、水面下でカルピスにラブコールを送っていた会社がありました。アサヒビールなどを傘下に持つアサヒグループホールディングスです。

グループ会社のアサヒ飲料とカルピスは2001年から両社の自動販売機に「三ツ矢サイダー」や「カルピスウォーター」などそれぞれの主力商品の相互供給を開始。2007年には両社の自販機事業を統合するなど、もともと深い関係にありました。そしてついに2012年、アサヒグループホールディングスは味の素からカルピス株を約1200億円で取得し、完全子会社にしたのです。

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