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3大ニュースで読み解く2019年外食M&A総まとめ

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原宿竹下通りにあるBAKEの「クロッカンシューザクザク」

期待の星BAKEが大赤字から抜け出せず

ガラス張りにして製造工程を見せるBAKEの特徴的な店づくり

2017年に投資ファンド「ポラリス・キャピタル」が100億円で買収したBAKEが、2019年9月期の決算で12億8600万円の純損失を計上しました。同社は2018年9月期も20億5800万円の赤字でした。ポラリスが100億円で買収した後、2年間で33億円以上の損失を出したことになります。

BAKEは2014年に誕生したチーズタルトショップ。旗艦店の自由が丘店は連日の行列が収まらず、販売店は世界中に広がりました。しかし今、急速に客離れを引き起こしているようです。

同社の固定資産は2018年9月期の161億4600万円から、2019年9月期の145億9000万円まで減少しています。退店費用か、投資回収が見込めない減損損失により、固定資産が縮小していると予想されます。

BAKEはチーズタルト店を主軸に店舗展開していましたが、2016年に新業態の「RINGO」、2017年に「PRESS BUTTER SAND」、「DUO」、2018年に「THE PARFAIT STAND」、「POGG」、2019年に「Chocolaphil」などの新業態を次々と市場投入しました。主力のチーズタルトの販売力が落ち、急いで別業態を開発、転換している姿が浮かびます。

BAKEのチーズタルトは消費者ニーズに楔を打つことができず、一過性の流行の渦に巻き込まれてしまったように見えます。

スシロー、コメダ珈琲など、投資ファンドは中規模で扱いやすく、計画的な出店によって企業価値向上が見込める外食企業を買収ターゲットにするケースが目立ちました。しかし、BAKEのように出店すれば稼げるという時代は終わりを迎えています。

同様の現象は、2013年に投資ファンド「インテグラル」が買収したTBIでも起こっています。TBIは西麻布の人気焼肉店「けんしろう」や、しゃぶしゃぶ「めり乃」などの飲食店を全国で128店舗(2018年3月時点)運営している企業です。

同社は2019年3月期の決算で14億8400万円の純損失を計上しました。純資産は7億2400万円となり、前事業年度末と比較して59%減少。これが金融機関と締結しているLBOローンの財務制限条項に抵触し、一括返済を求められる失期の可能性が高まりました。インテグラルはTBIに3億円の追加出資を決定。更にインテグラルを引受先とする社債5億円を発行しました。

TBIもBAKEと同様、次々と新しい業態を市場投入しており、態勢の立て直しを急いでいます。

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