経営難に陥る米国企業が増えそう

外国投資リスク審査近代化法に詳しい米国シリコンバレーに本社を置くフェノックス・ベンチャー・キャピタルの共同代表パートナーで最高経営責任者(CEO)のアニス・ウッザマン氏は、日本企業に対して「当面は買収ではなく、米国の投資ファンドを通じた戦略的投資に転換する方がよい」とアドバイスする。

その理由として「申請には手間と時間がかかるうえ、外国投資リスク審査近代化法に精通した弁護士が少なく、これら弁護士の時給は約3倍に急騰している」と時間と費用の負担を上げる。

さらに同氏は「外国投資リスク審査近代化法発効後に、仮想現実や拡張現実の技術を持っている企業が、中国企業の出資取り止めで倒産するなどのケースが発生している。また欧州の企業による申請が審査を通過したケースはあるが、日本や中国の企業の申請が審査を通過した例はまだない」と米国の現状を披露。

そのうえで「今後、対米投資が減る可能性が大きく、そうなると経営難に陥る米国企業が増える」との見通しを示した。

日本の大手企業など30 社以上と契約

日本企業に投資戦略の変更をアドバイスするアニス・ウッザマン氏

アニス・ウッザマン氏は大学進学を機に来日。東京工業大学工学部開発システム工学科卒業後、オクラホマ州立大学工学部電気情報工学専攻にて修士、東京都立大学(現・首都大学東京)工学部情報通信学科で博士を取得。

フェノックス・ベンチャー・キャピタルは、ITや人工知能、ロボット、ブロックチェーン、フィンテックなどの分野を中心に投資を行っているベンチャー・キャピタル。現在、全世界で 20 億円~200 億円の 25 のファンドを運営しており、日本の大手企業など30 社以上とパートナーシップ契約を結んでいる。

文:M&A Online編集部