先端技術の流出防止を目的にした米国の外国投資リスク審査近代化法の発効によって、米国の先進企業の買収が困難になってきた。

ペナルティーは投資額の最大2倍

対象は軍事技術と軍事への応用が可能なバイオテクノロジ-、ナノテク、化学、コンピューター、電池などの商業技術、さらには人工知能、自動運転、ロボットなどの新興・基盤技術。 

これら技術を有する企業に出資する際には、対米外国投資委員会の認可が必要となる。認可を得ないまま出資を行えば投資額相当額のペナルティーが課せられる。投資資金を回収できないケースも考えられるため、ペナルティーは投資額の最大2倍になることもある。 

米国の先端的な技術を導入することで、業容を拡大しようとする日本企業は少なくなく、今後、成長戦略の見直しに迫られそうだ。 

対米外国投資委員会の許可が必要

外国投資リスク審査近代化法は2018年11月10日に発効、2020年3月5日まで継続される見込み。27の重要技術分野で投資を計画している企業は、投資を行う前に対米外国投資委員会に申請し、許可を得る必要がある。

申請は投資が完了する45日前までに行わなければならず、問題がない場合は申請から30日後に投資を許可するノーアクションレターが発行される。問題がある場合は追加資料の提出などが求められ、期限なしの審査が継続される。

出資比率1%から100%までが対象となるため、買収でないケースでも申請の必要がある。ただし米国に本社を置き、米国人のファンドマネージャーが運営する投資ファンドを通じて経営権を握らない範囲内で投資する場合は、申請の必要がなく、ペナルティーも課せられないという。