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コロワイドのフレッシュネス買収 利用者にどんな影響?
大手外食チェーンのコロワイドがフレッシュネスバーガーの運営企業を買収する見通しとなった。カフェのようなおしゃれな店内と高品質のハンバーガーが人気のフレッシュネス。コロワイドの傘下に入り、利用者にどんな影響が出るのか予測した。
コロワイド<7616>の会長・蔵人金男氏のコメントが、インターネット上で大炎上したことで話題になりました。「商魂」という社内報に掲載したものです。
「挨拶すら出来ない馬鹿が多すぎる」「家庭が劣悪な条件で育ったのだろう」といった一部上場企業のものとは思えない”素敵”な言葉の数々。さらには「生殺与奪の権は、私が握っている。さあ、今後どうする。どう生きて行くアホ共よ」と凄まじい箴言で締めくくられています。
それを見たTwitterユーザーは、「ヤバすぎて唖然」「ブラック企業の典型」などとツイートして大変な騒ぎに。広報は慌ててホームページにお詫び文を掲載しました。
※問題のお詫び文と社内報はコレ。
今回の一件は、蔵人会長のワンマンっぷりに焦点が当てられています。(確かにそれも問題です)が、コロワイドのグローバル化戦略と、いつまでも単純なヒエラルキー構造を維持する組織体制のズレ。それこそが問題の本質ではないでしょうか、という話です。
この記事では、以下の情報が得られます。
①コロワイドのM&A戦略
②グローバル化時代に相応しい組織体制
コロワイドはM&Aの軌跡とともに成り立っている企業です。もともとは食べ放題がウリの居酒屋「甘太郎」がメインでした。2002年に居酒屋「北海道」を展開する平成フードサービス買収。更には「牛角」や「しゃぶしゃぶ温野菜」を2013年に吸収、その2年後にかっぱ寿司(カッパ・クリエイト<7421>)を飲み込んで大膨張しました。
コロワイドのM&Aと売上高推移
昨年はファーストフードの「フレッシュネスバーガー」とレインズインターナショナルUSAを買収。16年3月期の売上高は2300億円超となりました。マクドナルドを抜き、外食業界で売上高第3位に浮上したことになります。
こうなってくると、会社の統治が大変ですね。組織をどうやって統制するか、そこが焦点になるわけです。20もの子会社が、コロワイドにぶら下がっているのだから大変です。
【コロワイドのグループ各社(組織図)】
さらにコロワイドは、海外事業戦略にも積極的。
2017年3月期の直営・89店舗、FC50店舗の合計139店舗から、2020年3月期には合計で460まで引き上げる計画です。コロワイドは単なる居酒屋から焼肉・寿司などのレストラン業態、ファーストフードへの進出を終え、海外展開へとシフトしているのです。
大手外食チェーンのコロワイドがフレッシュネスバーガーの運営企業を買収する見通しとなった。カフェのようなおしゃれな店内と高品質のハンバーガーが人気のフレッシュネス。コロワイドの傘下に入り、利用者にどんな影響が出るのか予測した。