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スシローと元気寿司の経営統合、その裏で暗躍する神明は巨大食材供給網を築くようです

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明治35年創業のコメ卸大手、神明が寿司業界第1位のあきんどスシロー<3563>の株式33%を、英投資ファンド・ペルミラから取得します。出資額は379億円。神明はすでに元気寿司<9828>を傘下に収めており、スシロー・元気の経営統合を目論んでいる様子。それが実現すれば、熾烈な争いを繰り広げる寿司チェーン業界に、シェア3割の巨大グループが誕生することになります。

今回の買収により、神明の有利子負債は800億円を超えます(2017年9月30日付日経新聞記事より)。負債額が倍増するほどの出資を決めた神明。なぜ、そこまでしてスシローに手を出したのか。だってほら、スシローってペルミラがレバレッジド・バイアウト(LBOの詳しい説明はこちら)で買い付けて、IPOしたけっこうアレな案件じゃないですか。借金まみれじゃないですか。それを全力で取りに行く勇気。そのモチベーションはどこから生まれるのか。

覇権です。神明は、食の川上から川下までをガッチリ抑え、世界中に食料インフラを築こうとしています。覇者になるのです、修羅の道を進んでいるのです、という話です。

この記事では、以下の情報が得られます。
➀寿司業界の覇権争い
➁スシローと元気寿司の経営戦略の違いと、神明の思惑
➂神明が描く未来

「魚べい」公式サイトより

市場規模6000億円の寿司業界は外食では異例の成長産業です

寿司業界は6000億もの市場規模があります。やや鈍化はしているものの、まだまだ成長している貴重な業界です。ファンドがしょっちゅう手を出したり、神明のような老舗巨大企業がどどーんと寿司店を買い付けたりする理由。それは、この先も市場規模が拡大すると予想されるからです。

寿司の食材原価はおよそ50%(通常は20~30%)。顧客からすれば、贅沢なものが安く食べられる。その感覚が人気のようですね。商売をする側からすれば、薄利多売。数多くのチャレンジャーたちが業界に参入しては散って死屍累々。

業界は寡占化が進んでいますが、凄まじいほど競争が激しい状況です。まずは業界の現状把握から。上位5位の企業はこんな感じです。

※売上高の高い順になっています。

店舗名売上高店舗数
スシロー1477億200万円(2016年9月期)474(2017年6月末時点)
くら寿司1136億2600万円(2016年10月期)385(2016年10月末時点)
はま寿司1090億9300万円(2017年3月期)
465(2017年4月時点)
かっぱ寿司794億2200万円(2017年3月期)
348(2017年10月現在)
元気寿司349億3600万円(2017年3月期)315(2017年6月末時点)
※各社IR資料、公式HP等を基に作成

トップを走るのが話題のスシロー。続いて、くらコーポレーションのくら寿司、ゼンショー傘下のはま寿司が追随しています。よく言われるのが、かっぱ寿司の凋落ぶり。一時は市場を席捲していましたが、「安かろう・悪かろう」の消費者意識が染みついてしまい、苦境にあえいでいます。

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