トップシェア事業の買収も

 では、これまでのM&Aはどうであったのか。同社の主なM&Aは過去に三つある。一つは2012年に実施したドイツのメーカーであるVipa社の買収に関するもの。Vipa社は制御機器の一つであるPLC(プログラマブルロジックコントローラ)の開発、製造を手がけており、包装や食品、飲料市場、物流向けコンベアシステムなどで強みを持つ。安川電機ではこのM&AによりFAシステムにおけるトータルシステムソリューション提供力を強化してきた。

 2013年に実施した横河電機<6841>のダイレクトドライブモーター(写真左)事業の譲り受けも大きな出来事。安川電機のダイレクトドライブモーターは半導体、液晶、ロボット、工作機械などの市場で地位を築いてきた。一方、横河電機のダイレクトドライブモーターはトップシェアを確保しており、高剛性で精度の高い製品を提供してきた。安川電機ではこのM&Aで製品のラインアップを拡充でき、幅広い顧客ニーズに対応できるようになった。

 2014年にはフィンランドの風力発電用電機品メーカーThe Switch Engineering Oyを買収した。Switch 社とは2013年から業務提携しており、次のステップとして買収に踏み切った。Switch社を環境·エネルギー事業の中核会社と位置づけ、両社が得意とする分野を合わせ、今後成長が見込める風力発電設備市場において成長を目指している。

好調な業績

 2017年度は決算期を3月から2月に変更する。海外連結子会社を含むグループ全体として決算期を2月に統一することで経営情報の適時、的確な開示による経営の透明性を高めるのが狙いという。この変更で決算期間が短くなるものの2018年2月期は売上高で前年度より14%ほど増収となり、営業利益も同じく8割近い増益となる。制御機器や自動車向けが好調に推移しており、当初予想よりも大幅な増収増益を達成できる見込みだ。これに伴って財務内容もよくなり、M&Aに振り向ける資金にも余裕がでてくることが予想される。2018年以降、M&Aが活発化しそうな情勢だ。

安川電機の業績推移    

決算売上高(億円)営業利益(億円)
2015年3月期4001315
2016年3月期4113367
2017年3月期3948304
2018年2月期(予想)4500540