2020年東京オリンピック・パラリンピックを控えて急ピッチで進む東京の再開発。特に東京駅の東の玄関口、八重洲界隈は「東京駅前八重洲2丁目北地区第1種市街地再開発事業」に指定され、いまは地上を歩いていると小さな空きビルが思った以上に多いことに気づく。古くて小さなビルをまとめて、超高層のオフィス・商業などの複合ビルを建てる計画だ。

ごく大雑把にいうと、東京駅の西、丸の内側は三菱グループの所有・管理する土地や建物が多く、東の八重洲側は三井グループの所有・管理する土地や建物が多い。八重洲は“三井村”と呼ばれる日本橋地区へのプロムナードの感もある。

東京駅の周囲は三菱と三井、かつての財閥系の名門企業が、その土地を活用してきた。「では?」と、はたと考える。都内最大、国内でも屈指の広さ・規模を誇る地下街である「八重洲地下街」は誰のものなのか? そもそも地上とは異なり、地下の不動産の所有関係はわかりにくい。どうなっているのだろうか……。

八重洲地下街株式会社という存在

調べてみると、八重洲の地下街は「八重洲地下街株式会社」という会社が経営しているとわかった。その会社の所在地を確認すべくホームページを見た。すると、現在は八重洲ではなく丸の内にあることがわかった。ただ、他の同社の紹介サイトなどを見ると、八重洲を本店所在地として表記しているサイトもあった。

植栽され緑豊かな「The Farm Tokyo」

ちょっとよくわからない……、そこで、八重洲地下街のインフォメーションセンターに確認してみた。すると、「申し訳ありませんが、きちんとアポイントのある方以外にはお教えしないことになっております」とのこと。

何か、いわくがあり気だ。では確かめてみようと、八重洲の本店所在地に行ってみた。そこには、2019年4月〜10月末まで期間限定の「The Farm Tokyo」という緑豊かで開放的なビアテラス&ベーカリーカフェが運営されていた。

都内最大の地下街を経営する会社が、期間限定の屋外型商業施設を本店所在地にするなんて、何となくアヤシイ。実は、ここ八重洲2丁目は、農機具・機械大手ヤンマーの東京ビルがあったところだ。そして、目の前の大丸東京店などを傘下に収めるJ.フロント リテイリング<3086>の本社事務所があったところでもある(ちなみに、J.フロント リテイリングの登記上の本社所在地は、八重洲ではなく東京都中央区銀座である)。