電気自動車(EV)情報サイトのEV Salesによると、2021年1〜4月のEVとプラグインハイブリッド車(PHV)の世界販売は前年同期比で約2.7倍の151万9566台だった。続く5〜8月と9〜12月も同じ販売台数だとすれば、年間販売台数は151万9566台☓3=455万8698台となる。これでも過去最高のペースだが、実際はさらに上振れする可能性が高い。なぜか。
1-4月販売台数 |
通年実績 |
通年倍率 |
|
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2020年 | 570,705 | 3,124,793 | 5.48 |
2021年 | 1,519,566 | ? | - |
増加率(倍) | 2.7 | - | - |
EV(PHV含む、以下同)販売の成長率は右肩上がりだからだ。2020年のEV年間世界販売台数は、同年1−4月実績の約5.48倍に当たる312万4793台だった。これを2021年1〜4月実績に当てはめると、年間世界販売台数は151万9566台☓5.48=832万7221台となる。
一方、今年1〜4月実績は前年1〜4月の約2.7倍なので、こちらを前年の通年実績に当てはめると今年の年間世界販売台数は312万4793台☓2.7=843万6941台となる。
今年もEVの新車ラッシュは続く。米ゼネラル・モーターズ(GM)は2月に2022年型のシボレー「ボルトEUV」を投入し、「ボルトEV」もモデルチェンジした。今秋にはGMC「ハマーEV」を発売する。独BMWは6月2日に4ドアクーペEVの「i4」を投入した。日本車メーカーでも日産自動車<7201>がSUV(スポーツ多目的車)タイプEV「アリア」の発売に乗り出す。
4月に最も売れたEVは、2万9251台を販売した中国・上汽通用五菱の「宏光MINI EV」だった。2万8800人民元(約49万5000円)からという低価格モデルだけに、今後もEV世界販売を押し上げる可能性が高い。
4月単月の世界販売台数は39万2498台と、同月としては過去最高を記録した。前年同月(11万274台)の約3.5倍だ。年間成長率が4月と同じレベルなら、年間の世界販売台数は312万4793台☓3.5=1093万6775台と1000万台を突破する。
2021年通年のEV世界販売台数は455万8698台から1093万6775台の間、800万台前半が有力といったところか。新型コロナウイルスのワクチン接種が進んで世界経済が回復に向かう中、どこまでEVの販売が伸びるのか注目される。
文:M&A Online編集部
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