「EV世界販売異状あり!」1月のベスト10の7台が中国車に

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1月の世界販売からは、EVが普及期に入る兆しが見える(写真はイメージです)

2021年の幕開け早々、電気自動車(EV)市場の「大激変」が起こった。米EV情報サイトのEV Salesによると、同1月のEV・プラグインハイブリッド車(PHV)の世界販売で、2017年7月に発売され長らくトップを独占していたテスラ「モデル3」が2位に転落したのだ。

躍進の中国車、衰退の欧州車、消滅の日本車

代わって2020年7月に発売された超小型EVの中国・上汽通用五菱「宏光MINI EV」が初のトップに躍り出た。一方、テスラのSUV(スポーツ多目的車)タイプのEV「モデルY」は、前月(2020年12月)の4位から3位にランクアップしている。

テスラ「モデル3」を初めてトップから追い落とした上汽通用五菱の「宏光MINI EV」(同社ホームページより)

2021年1月の世界販売ベスト10からは、二つの特徴が見て取れる。一つは中国勢の台頭、もう一つは100万円を下回る低価格EVの躍進である。中国車はベスト10中7モデルを占め、残りは米国車2モデル、ドイツ車1モデルだ。

前年同月は欧州車6モデル、米国車2モデル、日本車2モデルと、トップ10は欧米日が占めた。わずか1年で欧州車のほとんどと日本車のすべてがトップ10から脱落し、中国車に入れ替わった格好だ。EV市場の主役が欧州勢から中国勢へ切り替わった月となった。

これまでEVやPHVは300万円超の価格帯が中心だったが、2021年1月はベスト10中4モデルが最低価格で100万円未満。ベストセラーカーの上汽通用五菱「宏光MINI EV」は、最安の47万9600円(2万8800人民元)からだ。

低価格化は普及の起爆剤になる。低価格EVがトップ10の4割を占めたことで、EVの市場拡大に弾みがつく前兆と言えるだろう。2位の「モデル3」と3位の「モデルY」も、テスラ車の中では低価格モデルに該当する。

事実、低価格車が増えた今年1月のEV・PHVの総世界販売台数は32万1031台と、前年同月の15万613台の2.1倍に増えている。今後さらに低価格車が出そろえば、EV市場は倍々ゲームで拡大する可能性が高い。

(次ページに2021年1月のEV・PHV世界販売ベスト10一覧表)

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