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【資本効率革命の波5-3】経営陣のインセンティブ報酬の設計

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5-3 経営陣のインセンティブ報酬の設計

次は社長を含めた経営陣のインセンティブ設計です。
多くの国内企業の取締役報酬は欧米と比べて以下の点が大きく異なっています。
① 固定報酬と業績連動報酬の合計額が欧米に比べ格段に低い
② 報酬総額に占める業績連動報酬の割合が欧米に比べ低い

その最大の原因は日本の企業の経営者の多くが社内からの昇格者で占められており、従業員との格差を気にしすぎた制度設計となっているからだと思います。

取締役になるということは、従業員というある程度身分保障された立場から離れて、毎年地位をかけて勝負していかなければならないということですから、業績のいい時は従業員の何倍もの報酬が支払われても当然です。その代り、業績が悪ければ報酬は部長以下になることもあるし、あるいは戦力外通告を受けて退任もありうる、そんな覚悟で受けた役職なのです。

そんな取締役の報酬ですが、やはり従業員と同じベクトルを持つためには部門ROIC改善を全社に反映したROEが一つのKPIなると思います。

ただROEは分母の株主資本圧縮だけでも改善可能な指標なので、財務的なROE改善が行き過ぎないように、業績連動報酬は株主に帰属する当期純利益の一定割合というようなキャップを設けてはいかがでしょうか。

また業績連動報酬にストックオプション報酬を盛り込むことも、株主目線という観点からは重要ですが、株価は自社の業績とは関係なく変動する場合もあるので、自助努力のROEと利益連動の報酬、それに一部ストックオプション報酬というような構成が望ましいのではないかと考えます。

文:クロス・ボーダー・ブリッジ株式会社 代表取締役 藤原裕

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藤原 裕

経歴: 1974年 東京大学工学部資源開発工学科を卒業 1974年 三井海洋開発(株)入社、海洋石油掘削装置(リグ)の開発およびマーケッティングに従事 1987年 安田信託銀行(株)入社、M&Aコンサルティングチーム統括、同社ニューヨーク副支店長、シカゴ支店長歴任 1998年 オムロン(株)入社、米国子会社社長、本社財務IR室長、執行役員常務・グループ戦略室長、同・経営IR室長歴任 2011年 オムロン(株)退社 2011年 クロス・ボーダー・ブリッジ(株)設立、代表取締役に就任(現任) 2013年 ナブテスコ(株)社外取締役に就任(現任) HPはこちらから http://cross-border-bridge.com/index.html


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ROIC経営の成功のカギは、ROICツリーによって見える化されたROIC改善貢献度をいかに従業員個人のインセンティブにリンクさせるか、そして部門全体が同じ方向のベクトルに向かって進めるかにかかっています。