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【資本効率革命の波1-1】低いROEを理由に社長退陣を迫られる!

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第一章 ROEで社長を辞めますか

2016年の株主総会のピークは6月でしたが、多くの企業で社長をはじめとした経営トッブの再任議案への反対票が昨年に比べ大幅に増えたと報道されています。

その背景にあるのは、ここ数年日本企業に押し寄せる「資本効率革命の波」です。資本効率性を表す代表的な指標であるROEについて、今まで以上に市場は注目し、資本コストをカバーできていない、特にROEが5%を下回る企業の経営者には再任議案への反対票の増加という警鐘が嗚らされているのです。

なぜ再びROEが注目されているのか、ROEはどんな意味があるのか、低いROEで社長の選任議案が否決されないように、今一度ROE向上について考察します。

1-1 低いROEを理由に社長退陣を迫られる!

ISS(インスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズ)という機関投資家向けの議決権行使助言サービス企業が、2016年2月に発表した資本効率ROE基準に基づく議決権行使ガイドライン(上図)は今年の株主総会に大きなインパクトを与えたようです。日本経済新聞の調査では、2016年3月期決算の上場企業2107社のうち、ROE基準5%を下回る企業は約30%の616社だったとのことですが、そのうち6月の株主総会に取締役選任議案を提出した約400社のトップ選任議案にISSは反対を推奨したと同新聞6月22日朝刊は報じています。

全国上場企業株式の約30%を所有する外国人株主は特別な理由がない限り基本的にこのISSの推薦に従った議決権行使を行います。

さらに2014年に導入された機関投資家の行動指針を定めたスチュワードシップコードにより、国内の機関投資家も資本効率性ROEに厳しい目を向け始めています(前ページは、三井住友アセットマネジメントの公表している議決権行使ガイドライン)

またこの5%は多くの株主が期待するリターンとはまだ開きがあり、将来このハードルがさらに高くなることも考えられます。ISSの5%基準に対し、低すぎるというコメントも内外投資家からは出たようですが、ISSはあくまで第一歩として5%という基準を設定したようです(ISSは「このROE基準は最低水準であり、日本企業が目指すべきゴールとの位置づけではない」とコメントしています)

いずれにせよROEのハードルは今後さらに高まるものと予想され、低いROEを理由に社長や会長の選任議案が総会で否決されるという事態が、近い将来どこかで起きるかもしれません。

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