ROAやOPMなどの指標は同じ業種の問の比較には有用ですが、
一方でROEはこの業種•業態の垣根を超えた経営指標であり、業種•業態やビジネスモデルの違いを理由にできない企業経営の業績評価指標なのです。
上の表をご覧ください。2016年3月期の日本を代表する企業の決算データから、それぞれの経営指標を集めてみました。
まず総資産利益率ROAですが、
次に売上高利益率ROSのひとつである売上高営業利益率OPMですが、自動車メーカーのような製造業では表のように1桁後半から10数%というのが普通です。これは売上高の中に占める製造原価(原材料・部品購入代金や設備償却などの製造コスト)の割合が高いからです。一方インタネットサービスの企業ではこの売上高に占める製造原価の割合が小さく、その分OPMが高くなります。自動車メーカー同士を比較する場合にはこのOPMはとても有効ですが、自動車メーカーとインタネットサービス企業をこの指標を使って比べるのは意味がありません。