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【資本効率革命の波3-5】部門の資本効率性指標ROIC導入とその意味するもの

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3-5 部門の資本効率性指標ROIC導入とその意味するもの

前回で各事業部門の資本効率性の指標である投下資本利益率が導入されました。この投下資本利益率をROIC(Return On Invested Capital)と呼び、その計算式は以下の通りです


これで事業部門の目標と全社ROE目標が一本の線でつながりました。

このROICの意味するものは、事業部門はこの投下資本のコストを上回る利益を上げて欲しいというものです。事業部門に供給した投下資本には、本社が調達した有利子負債のコスト(金利)と株主資本コストの両方がコストとしてかかっており、事業部門はそれを超える利益が期待されているのです。こういった理由により、ROICの分子の利益は、純利益でも営業利益でもなく簡便的に税引後営業利益NOPAT(Net Operating Profit After Tax)を使います。


分子の税引後営業利益NOPATはおおよそ株主に帰属する当期純利益に銀行など債権者に帰属する支払い利子分を加えたものと理解してください。分母の帰属先は株主と債権者ですから、これで分子と分母の帰属先が一致しました。これはROEの計算式と同じ考え方です。

分母は帰属先からインプットされた資金、分子は帰属先にアウトプットする利益で、この利益はインプット資金の総コストを上回らなければならないという投資の原則です。

ROICの分子に営業利益あるいは純利益を置く企業も見受けますが、分母(投下資本)との帰属先の整合が取れませんので、お勧めできません。

文:クロス・ボーダー・ブリッジ株式会社 代表取締役 藤原裕

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執筆者紹介 藤原裕(ふじわら・ゆたか)

クロスボーダーブリッジ株式会社 代表取締役 藤原 裕

経歴:
1974年 東京大学工学部資源開発工学科を卒業
1974年 三井海洋開発(株)入社、海洋石油掘削装置(リグ)の開発およびマーケッティングに従事
1987年 安田信託銀行(株)入社、M&Aコンサルティングチーム統括、同社ニューヨーク副支店長、シカゴ支店長歴任
1998年 オムロン(株)入社、米国子会社社長、本社財務IR室長、執行役員常務・グループ戦略室長、同・経営IR室長歴任
2011年 オムロン(株)退社
2011年 クロス・ボーダー・ブリッジ(株)設立、代表取締役に就任(現任)
2013年 ナブテスコ(株)社外取締役に就任(現任)
HPはこちらから http://cross-border-bridge.com/index.html

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