第四章 ROICツリー展開による全従業員への浸透

従来の社内各部門の目標は売上と利益に偏っていて、部門でも一部の関係者の目標でしかなかったというきらいがあります。

前章のROIC導入により、部門はPLだけでなくBSに対しても注目する仕組みができましたが、ここではそのROICを構成要素により細かく分解して、営業も購買もそして総務や経理など管理部門も、組織の全員がROICという共通の目標に多少なりとも係るような設計、いわゆるROICのツリー展開を提言しています。

4-1 部門目標のROICを組織の隅々まで浸透させる

ROIC指標は部門とPLとBS両方に関わっており、部門内の全従業員の協力なしには、目標達成は困難です。

ただROICはまだ新しい概念という企業も多く、ROICの全体像を全従業員が理解するには時間がかかるでしょう。しかしこのROICを要因分解して、それぞれ自分の担当する部署の目標に落とし込めれば、ROICはもっと身近なものになるはずです。

この章では、このROICツリー展開について説明しています。

① ROICの計算式の分子である税引後営業利益を営業利益と税金に分解します

② 次に上の営業利益/投下資本(投下資本営業利益率と呼ぶ)を因数分解します

ポイントは利益も資本も、売上高の関数として捉えることです

文:クロス・ボーダー・ブリッジ株式会社 代表取締役 藤原裕

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