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【資本効率革命の波3-8】ROIC改善によるROE向上のシミュレーション(1)

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3-8 ROIC改善によるROE向上のシミュレーション(1)

ある程度の有利子負債を抱える普通の会社が、どのようにしてROEを向上させることができるかについてシミュ―レーションを行います。まずサンプルとして現在の株主資本と有利子負債の比率は8:2の会社を取り上げてみます。有利子負債の金利1%(一定)、実効税率35%、 ROEは5%とすると、この会社のROICは4.1%となります。この会社が目標とするROEは8%です。

(1) 最初に目標に対する現在の立ち位置を確認してください。
目標とするROE8%と現行の5%のギャップは3ポイントあります。その時の目標とするROICですが、今のままの資本と負債の比率を維持することを前提とすると、目標とするROICは6.5%となり現在のROIC4.1%の間には2.4ポイントのギャップがあります(上図)。ここで負債の比率を上げていくと目標とするROICは下がってきますが、負債を増やすにはおのずと限度があります

(2) 次に有利子負債をさらにどこまで増やせるかその限度を確認してください。
この水準は会社によって異なるので一概に決められませんが、判断の基準としては第二章の2-5で述べたいくつかの基準を参考にしてください

① 顧客(特に公的機関)から要求される株主資本比率の最小限度
② 格付け維持のための有利子負債比率の最大限度
③ 資産と資本のバランス

例えばこの会社の例では有利子負債比率40%まで許容できると判断できれば、 ROE 8%目標達成に必要な利益水準とROICが下がりずいぶんと楽になります。しかし安全性確保のため、この許容分は万一のために留保し、今回は使わないものとします

したがって以下のシミュレーションでは現在の8:2の資本:負債比率を維持したまま、利益拡大と投下資本の低減でROIC6.5%、ROE8%を目指すこととします

文:クロス・ボーダー・ブリッジ株式会社 代表取締役 藤原裕

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クロス・ボーダー・ブリッジ株式会社 代表取締役 藤原 裕

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経歴: 1974年 東京大学工学部資源開発工学科を卒業 1974年 三井海洋開発(株)入社、海洋石油掘削装置(リグ)の開発およびマーケッティングに従事 1987年 安田信託銀行(株)入社、M&Aコンサルティングチーム統括、同社ニューヨーク副支店長、シカゴ支店長歴任 1998年 オムロン(株)入社、米国子会社社長、本社財務IR室長、執行役員常務・グループ戦略室長、同・経営IR室長歴任 2011年 オムロン(株)退社 2011年 クロス・ボーダー・ブリッジ(株)設立、代表取締役に就任(現任) 2013年 ナブテスコ(株)社外取締役に就任(現任) HPはこちらから http://cross-border-bridge.com/index.html


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