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【資本効率革命の波 閑話休題4】ROICとROEそしてWACC

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閑話休題(4)ROICとROEそしてWACC

ROICの簡便な計算式は図の①です。

これは営業外と特別損益は負債の利子支払い以外にはないというシンプルな前提に立っています。

この前提に立てば純利益は以下の式で表されます

   純利益 = (営業利益-支払利子)×(1-実効税率)

右辺の「支払利子×(1-実効税率)」を左辺に移動すると

   純利益 + 支払利子 ×(1-実効税率)= 営業利益 ×(1-実効税率)

これを最初のROIC計算式①に当てはめると②の式が完成します。

これでROICの意味するところが明確になったと思います。つまりROICは「株主資本には期待される純利益で還元し、有利子負債には契約利子を払う(支払利子は節税効果を考慮して税引き後)」ことが可能かどうかの指標なのです。

このROIC式に「純利益=株主資本×ROE」と「支払い利子=有利子負債×金利」を挿入すると③になります。

この式はROICとはROEと支払金利の加重平均値ということを意味しています。

またこれはWACCの計算式ともよく似てます。ROEに株主資本コスト、株主資本を時価評価した時価総額に置き換えるとWACCの計算式④です。 

 ③と④の式の意味するのは、ROICはその企業あるいは部門が加重平均の資本コストWACCをどれだけ上回っているかの指標です。この差をエクイティスプレッドと呼びますが、これがプラスにならないとその企業あるいは部門は付加価値を産んでないとみなされるのです。

文:クロス・ボーダー・ブリッジ株式会社 代表取締役 藤原裕

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クロス・ボーダー・ブリッジ株式会社 代表取締役 藤原 裕

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経歴: 1974年 東京大学工学部資源開発工学科を卒業 1974年 三井海洋開発(株)入社、海洋石油掘削装置(リグ)の開発およびマーケッティングに従事 1987年 安田信託銀行(株)入社、M&Aコンサルティングチーム統括、同社ニューヨーク副支店長、シカゴ支店長歴任 1998年 オムロン(株)入社、米国子会社社長、本社財務IR室長、執行役員常務・グループ戦略室長、同・経営IR室長歴任 2011年 オムロン(株)退社 2011年 クロス・ボーダー・ブリッジ(株)設立、代表取締役に就任(現任) 2013年 ナブテスコ(株)社外取締役に就任(現任) HPはこちらから http://cross-border-bridge.com/index.html


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