ご注意ください
この記事は公開から1年以上経っています。掲載されている情報は、公開当時のものです。

日産がルノーの経営完全統合から逃れる「唯一の手段」とは

alt

 カルロス・ゴーン仏ルノー取締役会長兼社長最高経営責任者(CEO)兼日産自動車<7201>・三菱自動車工業<7211>会長が、フランス政府が求めるルノーと日産などとの経営統合に前向きな発言をするようになった。

「どうして経営統合がないと言えるのか」

 2018年3月2日、フランスのテレビ番組でルノー・日産・三菱自動車の3社による経営統合の可能性について「どうして(経営統合が)ないと言えるのか」と発言。「3社統合は目標ではない」とフォローしたが、これまで一貫してルノー・日産の完全経営統合を否定してきたゴーンCEOだけに、微妙な変化とはいえ方向転換を示唆した発言は重い。

 ゴーンCEOが日産との経営統合に消極的だったのは、ルノー株の15%を持ち筆頭株主となっているフランス政府からの「横やり」を恐れているから。とりわけエマニュエル・マクロン仏大統領は経済・産業・デジタル相時代の2014年にルノーへの影響力を高めるため、同社の持ち株比率を20%に引き上げる(2017年に一部を売却し、現在の持ち株比率は15%に戻っている)など攻勢を強めた。ルノーでの議決権を高めたマクロン経済・産業・デジタル相はルノーに日産との経営統合を迫っている。

 ゴーンCEOは日産がルノーの株式を追加取得して出資比率を25%以上にすると、ルノーが保有する日産株の議決権を失う日本の会社法を利用して経営統合を阻止する「力技」での抵抗を画策。ルノー・日産の空中分解を恐れたフランス政府が2015年に経営統合を断念した経緯がある。

ルノー車
親会社ながら生産規模は日産よりはるかに小さいルノー(Photo By Miles Continental)

NEXT STORY

撤退騒動に揺れる韓国GMと日本車メーカーとの「深いつながり」

撤退騒動に揺れる韓国GMと日本車メーカーとの「深いつながり」

2018/02/25

韓国GMが「撤退騒動」に揺れている。韓国内の生産工場で稼働率が低迷し、米GMがさじを投げた格好だ。韓国GMは前身企業の時代から日本車メーカーとの間で数々の提携関係を結んでいた。当然GMとではなく日本車メーカーとの関係を深化させる「選択肢」もあった。

関連のM&Aニュース