しかし、皮肉にも塩路氏の反対を押し切って進出した海外生産拠点が仇(あだ)となり、日産の業績は急速に悪化していく。さらにバブル経済の崩壊が追い討ちをかける。石原氏の後継者たちは、外部環境の激変に対応できなかった。ついに1999年には仏ルノーによる救済を受け、ゴーン氏という新たな「天皇」を君臨させることになる。
ゴーン氏が消えたことで生じる「権力の空白」が、日産の経営戦略や不測の事態への意思決定を遅らせる可能性は十分にある...
フランス政府が仏ルノーと日産自動車を経営統合する意向を日本政府に通達したことが明らかになった。日本政府にこの問題に政治介入しないよう「警告」したものとみられる。仏政府主導のルノー・日産の経営統合はいよいよ山場を迎えた。統合は回避できるのか?
日産自動車のカルロス・ゴーン前会長が東京地検に逮捕されて半月。当初の「押せ押せ」ムードは徐々に薄れ、仏ルノーの影響力を一掃するのは難しい状況になってきた。ルノーの「食い物」にされないために、日産はどうすればいいのか?その処方箋を探る(前半)
積極的にM&Aを展開してグループ内の会社が増えていった場合、企業文化や管理レベルが異なる会社をどのように取りまとめていくのかという課題が生じます。今回はグループ会社で起こり得る会計不正の例を紹介したいと思います。
最大の個人情報漏えい事件は、2014年7月に発覚したベネッセHD。個人情報の漏えい・紛失事故は近年増加傾向にあり、ウイルス感染や不正アクセスによる情報漏えい事故は前年の2倍を超える22件と深刻で対策が急務となっている。