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「働き方改革」最前線!人手不足に苦しむ外食産業が生き残る方法

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フロアの生産性を上げるために店舗の小型化を

-そうなると低価格帯の外食産業は、相当な改革が必要ですね。

先ずは働く人の確保だ。高齢者の雇用は当然だが、外食チェーンの店舗オペレーションは若者向けに設定されている。これは長らく外食産業の現場で働いていたのが学生など若年層中心だったため。だから高齢者を雇用しても仕事がおぼえられない、作業スピードについていけないといった問題が発生する。店舗オペレーションそのものを、高齢者が働きやすいものに変えていくべきだ。

外国人労働者も今以上に増やしていく必要がある。外国人向けの作業ハンドブックを用意するのは当然だが、道具の置き場所を文字ではなくイラストで示すなど、日本語が苦手でも働けるような環境づくりが必要だろう。外食チェーンで働く外国人労働者には帰国したら同じ業態で起業したいという人も多く、モチベーションが高い。彼らを活用しない手はない。

-労働コストの抑制も重要です。

大手外食チェーンではコンベア方式のオーブンやオートフライヤー、自動麺茹で機など、厨房の省力化は進んでいる。ただフロア(店頭)での省力化と言えば、呼び出しベルやフォーク・ナイフをテーブルにまとめて置くこと、ドリンクバーぐらい。フロアの生産性を向上するための工夫が求められている。

-とはいえフロアは人間が携わらなくてはならない仕事が多く、自動化は難しいですね。どうやれば生産性を向上できるのでしょうか。

生産性向上のためには思い切ってフロア面積を削減すべきではないかと思う。店舗を小型化すればフロアの生産性は上がる。現在のファミレスは100席前後の店舗が主流だが、これを60~70席程度にまで減らしてみてはどうか。店が小さければ店員の目も行き届くし、オペレーションも無理なく回るだろう。

特に大都市圏では小型化で店舗賃料も安くなる。以前にも大手ファミレスが駅前の小型店に挑戦したことがあったが、結局は撤退している。だが、現在のような人手不足の状況なら、成功する可能性は高いと思う。かつてほど利益が出ない24時間営業も必要ない。コスト高のうえ、働き手探しにも苦労する。年中無休をやめ、休業日を設定するのもよいだろう。

「厨房の自動化に続き、店舗の小型化による生産性向上が必要」と訴える山本社長

(聞き手・文:M&A Online編集部 糸永正行編集委員)



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