コロナ禍で円滑な第三者承継を呼び掛け

中小企業庁は12月23日、中小企業のM&Aに関する手引き・指針となる「中小M&Aガイドライン」の広報パンフレットを公開した。新型コロナウイルスの影響で経営環境が悪化する中、第三者への円滑な事業承継を支援するガイドラインの活用を促している。

「中小M&Aガイドライン」は、2015年3月に中小企業庁が公表した「事業引継ぎガイドライン」の全面改訂版。黒字廃業を減らすために経済産業省がまとめた「第三者承継支援総合パッケージ」に基づき、2020年3月に策定された。

M&A実施時のチェック事項などを掲載

ガイドラインは、中小企業経営者にM&Aへの知見を深めてもらい、M&A支援に関する疑問などの解消を図るのが狙い。M&Aの基本的な事項や手数料の目安を示すとともに、M&A事業者などに向けても適切な業務遂行のための行動指針を提示した。

広報パンフレットでは、M&Aの早期判断と事前準備の重要性を説き、実施に当たっては身近な支援機関への相談を呼び掛けている。M&A専門業者にマッチングなどを依頼する際と、M&Aプラットフォーム利用時のチェック事項も列挙した。

着手金や成功報酬などM&A専門業者の手数料の種類と発生するタイミングも記載。案件の価額に対する手数料率の目安も示している。

「中小M&Aガイドライン」と、後継者不在の中小企業向けのガイドラインのポイントをマンガ形式で要約した「中小M&Aハンドブック」、全国47都道府県にある事業引継ぎ支援センター、日本弁護士連合会の各情報にアクセスできるQRコードも掲載した。

休廃業・解散が大幅増

東京商工リサーチが11月26日に発表した2020年1~10月の休廃業・解散企業数は4万3802件(前年同期比21.5%増)に上り、2019年の年間件数(4万3348件)を早くも超えた。

コロナ禍の収束見通しが立たない中、2000年の調査開始後に最多だった2018年の4万6724件も追い越しそうなペースで、経営資源の引き継ぎを含めた支援強化が急務となっている。

文:M&A Online編集部

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