M&Aの相続対策、「ファンドラップ」を活用する

alt
写真はイメージです

M&Aを行い、多額の資金が手元に入ってきた経営者にとって相続税対策は大きな問題だ。2015年に相続税法が改正され、相続税の基礎控除は大幅に下がった。

●2015年までの基礎控除…5,000万円+1,000万円×法定相続人
  ↓
●2015年からの基礎控除…3,000万円+600万円×法定相続人

このように、相続税の基礎控除が大幅に下がったため、今や相続税は一部の富裕層が支払うものではなく中間層も払うものになった。

もちろん、富裕層が支払う相続税の額は莫大となる。なぜなら相続税の最高税率は55%と非常に高率だからだ。多くの経営者が相続税の支払いに悩んでいるに違いない。また、相続の悩みは相続税の金額だけではない。相続の手続きは非常に大変なことも大きな悩みの種の1つだ。

そこで今回は、金融商品の中でも相続手続きが比較的な簡単な商品の代表例としてファンドラップについて説明をする。

ファンドラップとは

ファンドラップとは、複数の投資信託を1つにまとめファンドマネージャーが投資家に代わって運用をする商品をいう。複数の株式投資信託や債券投資信託に投資がされることから値動きが安定しやすく、管理もファンドマネージャーが行ってくれるため多くの富裕層が利用している。

ファンドラップにはコースがあり積極的に運用したい投資家から安定的に運用したい投資家まで様々なニーズに応えることができる。忙しい富裕層にぴったりの金融商品といえるだろう。

一昔前までファンドラップの最低購入金額は5000万円などと高額だったが、最近は300万円程度で購入することができるファンドラップも発売されている。

ところで、このファンドラップが相続手続きにおいて非常に優秀であることを皆さんはご存じだろうか。

相続の際、強制解約されて現金化

多くの金融商品は相続の際、そのまま引き継ぎを行わなければならない。すぐに相続手続きが行えれば良いが、相続手続きを進めるためには法定相続人すべての同意が必要なため相続手続きに入るまでに期間かかることもざらにある。

相続手続きに入る前に、株式相場や為替相場が下落してしまい引き継ぐ時点で大きくマイナスになっていることもあるのだ。

また株式や投資信託の場合、すべて一定の金額であれば良いが複数の株式や投資信託を持っていると価格に出っこみ引っ込みがあるケースが一般的だ。どの株式や投資信託を相続するかによって大きくもめるケースもあるだろう。

その点、ファンドラップの場合、相続が発生した時点で強制的に解約になるのですべて現金化されることになる。

相続手続きが楽になるメリットも

すべて現金化されているので相続手続きまでの時間が長引いても価格が変動することはない。また現金であるため法定相続人が複数いても簡単に分けることができるのだ。

このようにファンドラップは相続手続きを非常に簡単にしてくれるメリットもある金融商品といえるだろう。

今回は、相続手続きを楽にしてくれる金融商品の代表例としてファンドラップについて説明をした。ファンドラップは、運用をプロに任せることができるので多くの富裕層に人気のある金融商品でもある。相続手続きまで見据えてファンドラップの利用を検討されてはいかがだろうか。

文:M&A Online編集部

M&A Online編集部

M&Aをもっと身近に。

これが、M&A(企業の合併・買収)とM&Aにまつわる身近な情報をM&Aの専門家だけでなく、広く一般の方々にも提供するメディア、M&A Onlineのメッセージです。私たちに大切なことは、M&Aに対する正しい知識と判断基準を持つことだと考えています。M&A Onlineは、広くM&Aの情報を収集・発信しながら、日本の産業がM&Aによって力強さを増していく姿を、読者の皆様と一緒にしっかりと見届けていきたいと考えています。


NEXT STORY

M&Aの相続対策、銀行に相談するメリットは何?

M&Aの相続対策、銀行に相談するメリットは何?

2020/11/17

M&Aの対価として得た資金を老後資金にあてたい経営者も多いと思う。大きな資産を残すと残された家族には多額の相続税がかかる。相続税を少しでも少なくするため銀行に相談をする経営者は非常に多い。今回は銀行に相続対策を依頼するメリットを説明をする。