一般的にタワーマンションは下層階よりも上層階の方が価格は高い傾向にあります。都心の一等地の場合、下層階であれば5000万円から7000万円程度で買うことができる物件もありますが、高層階になると、価格は簡単に億を超えます。 

しかし、相続税を算定するための相続税評価額はタワーマンションの上層階であっても下層階でもあっても大きく変わりません。このことを利用することによってタワーマンションを購入して節税することができるのです。

3つのメリット

タワーマンション節税の主なメリットは3つです。
・時価が大きく違う高層階と下層階の評価額がほとんど変わらない
・土地の相続税評価額が低い
・小規模宅地等の特例が使える可能性がある

タワーマンション節税のそれぞれのメリットについて見ていきましょう。

時価が大きく違う高層階と下層階の評価額がほとんど変わらない
相続税におけるタワーマンションの建物の評価額は、固定資産税評価額を使います。この固定資産税評価額ですが、以前は、時価が大きく違うタワーマンションの高層階と下層階でほとんど評価額は変わりませんでした。

しかし、2017年に改正が入りました。時価が大きく違うのに固定資産税評価額が全く同じと言うのはおかしいとの議論が出て、現在では1階上がるごとに固定資産税の負担が約0.256%増えることになっています。

それでも、時価とは大きな乖離があります。相続税の算出に使われる固定資産税評価額が、タワーマンションの高層階の場合、時価よりも圧倒的に低いことは相続税の節税の観点から見るとものすごく大きなメリットになるでしょう。

土地の相続税評価額が低い
これは何も、タワーマンションだけが当てはまるメリットではありませんが、マンションの住戸数が、多いと、土地の相続税評価額は低くなります。なぜなら、マンションの相続税評価額は、土地全体の評価額を各部屋の占有面積に応じて分けて計算するからです。

例えば、全く同じ床面積の住戸が50戸あるとします。もちろん買うときの価格や売るときの価格は高層階であればあるほど高くなります。2017年度税制改正で高層階の固定資産税が高くなったとはいえ専有面積が一般的に戸建てよりも少ないことは、相続税の節税の観点から見ると大きなメリットでしょう。

小規模宅地の特例が使える
小規模宅地の特例とは、亡くなった人と一緒に住んでいた配偶者等が相続を受けるなどの一定の条件を満たすと土地の相続税評価額を最高80%減額できる制度のことです。

タワーマンションの土地の相続税評価額は先ほど説明した通りかなり低くなります。その上80%評価額を減額できる小規模宅地の特例を利用すれば、大きな節税効果を期待することができるでしょう。

ただし、税制改正には注意を

タワーマンション節税のデメリットはズバリ1つです。それは、タワーマンションを節税に対抗する税制改正が行われる可能性があることです。実際に2017年に、高層階であればあるほど固定資産税評価が高くなるよう税制は改正されています。

日本は世界一の借金大国です。税金の徴収に力を入れたいと国は当然ながら思っています。相続税は一般的に富裕層にかかる税金なので、庶民の方たちの理解を受けやすい税金ともいわれています。今後、富裕層を狙い撃ちにした税制改正が行われてもおかしくはないでしょう。

今回は、タワーマンション節税について説明をしました。タワーマンション節税は一時に比べるとだいぶ下火になってきているという意見がありますが、販売価格が大きく下がることは考えにくく、まだまだ節税効果は高いといえるでしょう。

文:M&A Online編集部