企業価値の算定方法としては、将来キャッシュフローを現在価値に割り引くDCF法(ディスカウント・キャッシュフロー法)が有名です。ただし、企業外部の者にとっては将来キャッシュフローや割引率に関する情報は入手しにくいという面もあります。
これに対して、マルチプル法は類似業種の上場企業における財務指標と株価(時価総額)との関係から対象企業の株主価値などを算定する方法です。そのため、比較的入手しやすい情報で価値評価が行えるという利点があります。今回は、このマルチプル法による評価を具体的な数値を用いながら体感してみましょう...
会社を買収する際、対象会社の買収金額はどう決まるのだろうか? 連載第4回はインカム・アプローチの概要とその考え方について解説する。