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「類似取引法」と「取引事例法」| 企業価値のアプローチと評価手法(3)

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「会社を買収する」その際、対象会社の買収金額はどう決まるのだろうか?本連載では、会社の値段、つまり企業の価値がどう決まるのかについて、様々な評価手法について紹介していきたい。

前回はマーケット・アプローチ法の一つである類似上場会社法を紹介した。今回もマーケット・アプローチの手法に属する「類似取引法」と「取引事例法」についてみていきたい。

【非上場企業向け】類似取引法とは?

「類似取引法」とは、類似のM&A取引の売買価格と対象会社の財務数値に関する情報に基づいて計算する方法である。

M&Aに関するデータを正規に収集する組織・機関が存在しないことから、一般的に企業評価で利用することは少ないが、破綻ゴルフ場やホテル、パチンコホールなど、特定の業界においては、ある時期に頻繁にM&Aが行われることがある。

このような市場(業界)においては、会社更生手続の過程などで競争入札などが行われるケースもあり、ある程度、取引額と財務数値が入手できることから「類似取引法」を用いる場合がある。

類似取引法の計算例

類似取引法の計算方法や使用する主な財務数値は、前回ご紹介した「類似上場会社法」の考え方と基本的に同じである。

財務情報としては、シーズン別来場者数、一来場者当たり売上額、店舗面積当たり売上高など、より詳細な財務管理情報を調査し比較する点が異なる。

-前提条件-
対象店舗:X店
X店の年間売上高:680,000,000円 

ドラッグストアの店舗事業価値を売上高で評価した取引事例の情報が数件存在する。評価は、売上高を基準に行う。

上記の表の通り、売買価格を指標となる売上高で割った割合をそれぞれ算定し、平均を出す。

 平均売却(譲渡)価格/売上高=平均売却(譲渡)価格 1,550,000,000円÷平均年間売上高 2,810,000,000円=55.16%

次に、対象店の年間売上高に平均の割合をかけて、対象店舗の売買価格を算定する。

 X店の評価額 =年間売上高 680,000,000円 × 55.16% = 375,088,000円

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