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相続でこんなに出てくる手続き 銀行口座、カード解約、準確定申告etc
相続が発生すると何から手をければよいのかよく分からない人も多いのではないだろうか。税金問題を含め、一連の相続対策の流れをご紹介する。
今回からは、シリーズ自己信託の活用として、中小企業の事業承継や 財産の分散防止に効果的な信託を解説します。
信託銀行での信託の組成ではなく“自己信託”になりますので、信託銀行に多額の費用を払わず実行できるものになります。
第1回目は資産(建物)を法人に移転する際の信託受益権の組成でしたが、2回目の今回は共有不動案の分散防止に有効な財産処分信託の活用になります。
アパートを兄弟3人で仲良く共有で相続する、というケースはよく見られます。しかしよく考えるとこのまま次の世代に相続した場合単純に相続す
もし6人の足並みがそろわないと“売れない”“大規模修繕できない”“建て替えできない”など負の財産になってしまうことも考えられます。また、だれか一人が認知症になってしまった場合にも後見人を立てるまでは売買もできなくなります!
そこで兄弟で決められるうちにきちんと道筋をつけることが重要です。例えばだれか1名に集約するとか、全員でまとめて売ってしまうとか決めることが重要です。
もし仮に家賃収入がお小遣いなので今は売りたくない!といった場合に信託が有効になります。いわば将来の売買予約をするイメージですね!
将来誰かがなくなった時点で全員で売るとか誰かが買い取るとかそういうことを先に決めてしまうことが重要です。
ビジネス・ブレイン税理士事務所 所長・税理士
1974年北海道生まれ。横浜国立大学経営学部会計情報学科卒業。 企業の連結納税や組織再編に関する知見を持ち、上場企業の子会社から中小企業・公益法人・独立行政法人・ファンドまで幅広い企業の税務会計顧問業務を行う。また、近年では種類株や信託、持株会社を活用した事業承継戦略の立案に注力している。戦略的税務・事業承継・税制改正などに関するセミナーや、「旬刊・経理情報」「税務弘報」「日刊工業新聞」「日経産業新聞」「銀行実務」など新聞・雑誌への執筆も精力的に行っている。
相続が発生すると何から手をければよいのかよく分からない人も多いのではないだろうか。税金問題を含め、一連の相続対策の流れをご紹介する。