経営者の高齢化や若者の製造業離れなどを背景に後継者が見つからず廃業する中小企業が増えています。このまま放置すると、大切な技術が失われ国内産業の衰退を招くほか、地域の雇用や税収にも深刻な影響を与えかねません。こうした中で、経営者や自治体はどんな対策を打とうとしているのでしょうか。第一弾として町工場が集積する東京都墨田区の実態を調査しました。

 最初に訪れたのは、墨田区内にある吾妻橋。隅田川の先に日本一の電波塔、スカイツリーがそびえたつ光景は有名なフォトスポットになっています。浅草にスカイツリーと、東京で1,2を争う観光地で、一帯には連日多くの人々で溢れています。

吾妻橋から見える墨田区の風景

 スカイツリーもとても素敵ですが、墨田区の魅力はこれだけではありません。昔ながらの街並みや、日本で有数の町工場のまちでもあります。

 墨田区の産業は、金属製品、機械器具、繊維、皮革、印刷と、その業種は様々で、家族経営など9人以下の会社は区全体の9割をしめています。大消費地・東京を長い歴史の中で支えてきました。

 しかし、円高、グローバル化を始めとした産業の空洞化を受けて、その工場の事業所数は激減。最盛期の1970年に9700社ほどあったものの、現在は3000社ほどになっています。