【相続】終活を考える(ライフエンディングへの備え)

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終活を考える(ライフエンディングへの備え)

 昨今、終活ブームもあり、自分の最期について考える方が増えてきているように思います。

様々なキーワードはよく耳にするものの、それぞれがどのようなもので、自分にとって必要なものは何なのかについて、イメージをしっかり持つことができている方は、まだ少ないと思われます。

また、年齢を重ねるにつれて感じる不安やリスクは様々です。
このような不安やリスクに対して、どのようなことができるのか、具体的に見ていきたいと思います。

◆死後の相続リスクの回避・・・遺言(いごん)

 一般的に「ゆいごん」と読む場合がありますが、法律用語としては「いごん」と読みます。
ご自身の財産について、死後の処分方法等を法律の形式に従って遺言書として残します。
相続トラブルについての裁判件数は、年々増加しており、家族間で骨肉の争いが繰り広げられています。
財産の処分方法のほか、ご家族への思いを法律的に有効な遺言で残すことによって、相続問題を回避することができます。

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遺言はご自身が亡くなった後の相続リスクを回避するためのものです。
遺言の効力が発生するのは、当然、ご自身が亡くなった後になります。
では生前のリスクにはどのように対応すれば良いでしょうか?
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◆判断能力低下時(認知症)の財産管理・身上監護リスク・・・任意後見契約

 ご高齢者の抱える不安の一つとして、自分の判断能力の低下、認知症のリスクがあります。
判断能力が低下してしまうと、適切な財産管理ができず、また必要な介護サービスの契約もできません。
このような判断能力の低下後の財産管理についての事後的な制度として「法定後見等制度」があります。
これは、判断能力が低下した本人に代わり、適切な財産管理・身上監護を行う後見人等を裁判所が選任する制度です。

しかし、法定後見等制度はあくまでも事後的な制度であるため、面識のない第三者の後見人が選任されたり、財産管理についても、事前に本人の要望を確認できないことから、本人のご希望を反映した財産管理が行われなかったりする可能性があります。

事前に判断能力低下のリスクに対応するものとして「任意後見契約」というものがあります。
任意後見契約は、判断能力の低下に備え、予め後見人候補者や財産管理方法を契約によって定めておくものです。
これにより、判断能力低下後には、ご自身が信頼をしている方に要望に沿った財産管理を行ってもらうことができます。

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遺言・任意後見契約は、それぞれ、死後若しくは判断能力低下後に備え、
「財産」の処分方法、管理方法を定めておくものです。
では、財産以外の不安については、どのようなことができるでしょうか。
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