不動産保有法人の活用と自己信託の利用で大きなメリット

今回からは、シリーズ自己信託の活用として、中小企業の事業承継や財産の分散防止に効果的な信託を解説します。
信託銀行での信託の組成ではなく自己信託になりますので、信託銀行に多額の費用を払わず実行できるものになります。第1回目は資産(建物)を法人に移転する際の信託受益権の組成になります。

事業承継に活用したい自己信託(1)
資産(建物)を法人に移転する際の信託受益権の組成

1.建物の法人化スキーム

この数年のアベノミクス減税で法人税の実効税率は30%を下回るようになっています。一方で、個人の所得税率は45%+住民税を合わせた税率は55%に達します。この7年間の法人税減税で法人税率が11%もの減税になったためかい離は25%にも達しています。

年間の不動産収益が1000万円あったとしたら、法人の場合の税負担は300万円、個人の場合には最大550万円と税負担は年間250万円も差が出るのです。

更に法人の場合には、生命保険料が損金になりますので、例えば修繕引当のため保険により修繕費を積み立てるといった節税策も取れることになります。(おそらく1/2損金計上の保険になります)。

このように不動産経営という意味では不動産保有法人の設立という経営判断は毎年のキャッシュフローの向上という点では重要な選択肢となっています。