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「あさくま」の上場はステーキ人気の翳りに光をもたらすか?

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やっぱりあさくま外観
九段下にオープンした都市型店舗「やっぱりあさくま」

都市部を中心にステーキ店を100店舗拡大を目指すあさくま

あさくまは、調達した資金で都市型店舗の出店に力を入れます。

グループ全体の店舗数は87。市場から吸収した資金は、新店舗への投資に向けられます。同社は本社がある愛知県を中心に、ロードサイド店などを展開していました。

会社の成長戦略として関東・関西圏の都市部への出店を打ち出しています。その旗艦店として位置づけたのが、九段下にオープンした「やっぱりあさくま」です(やっぱりあさくまの詳しい記事はこちら)。上場による調達した資金は、この都市型店舗の出店費用に投下されると考えられます。

この業態は、「いきなりステーキ」を完膚なきまでに”オマージュ”したもの。「リブロースステーキが1グラム6.8円!」などと打ち出して、大々的に売り込みました。

立ち上げ当初は、月商1500万円、1年で200店舗出店という無茶苦茶な目標を掲げています。しかし、出店から1年半経過しましたが、この業態は現在も1店舗のみです。

しかも、ベンチマークしていた「いきなりステーキ」が失速しました。

下の表は「いきなりステーキ」と「ペッパーランチ」の既存店売上高、客数の昨年対比です。いきなりステーキの失速が顕著に出ています。4月は昨対比で売上が25%減少しています。

表:「いきなりステーキ」と「ペッパーランチ」の既存店売上高と客数の昨年対比

1月 2月 3月 4月
いきなりステーキ 売上 80.5% 75.1% 73.3% 75.2%
客数 81.4% 82.8% 75.1% 76.8%
ペッパーランチ 売上 100.1% 100.2% 100.4% 97.0%
客数 98.7% 100.8% 100.5% 97.0%

月次報告書より筆者作成

ペッパーランチは、同じ既存店でも大幅な客離れは起こっていません。原価率の高さを高回転率でカバーするステーキ業態が、集客に苦しんでいるのです。

いきなりステーキは、まさかの牡蠣メニューを追加し、業界を驚かせました。食中毒リスクがあり、オペレーションにも負担がかかりやすい牡蠣を、回転率が命の業態に投入したからです。

顧客獲得に、それだけ苦労しているのです。

そんなステーキ業界に、あさくまが再び火をつけることができるのか。注目が集まっています。

麦とホップ@ビールを飲む理由

麦とホップ @ビールを飲む理由

しがないサラリーマンが30代で飲食店オーナーを目指しながら、日々精進するためのブログ「ビールを飲む理由」を書いています。サービス、飲食、フード、不動産にまつわる情報を書き込んでいます。飲食店、宿泊施設、民泊、結婚式場の経営者やオーナー、それを目指す人、サービス業に従事している人、就職を考えている人に有益な情報を届けるためのブログです。やがて、そうした人たちの交流の場になれば最高です。

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2018/01/19

テンポスホールディングスの子会社あさくまが、新業態「やっぱりあさくま」をオープンしました。リブロースステーキが1グラム当たり6.9円と株式市場を賑わす「いきなり!ステーキ」を相当”オマージュ”した様子。新業態を起爆剤に上場の夢を果たせるでしょうか。